いちごたちと転校生【stpr】

恋人のフリ ページ23

ジェルくんから、昨日桜、という人物について聞いた。

どうやら、彼女は、容姿端麗、成績優秀､運動神経抜群という、完璧超人らしい。
まぁ、要するに私の上位互換版、憎たらしいぜ！
おまけに、性格までいいと噂されてる、もう私、勝てないんじゃないかな、戦ってないけど

そんな彼女が、私の友達(勝手に思ってる)さとみくん、るぅとくん、なーくん、ジェル先輩、ころん…は友達じゃないけど、あと、もう1人…の幼馴染らしい

まぁいわゆる乙女ゲームの主人公みたいな子ってことね


そんなことを考えながら、私はジェル先輩との待ち合わせ場所に着いた、昨日、教えられた代わりに私は、ジェル先輩の彼女役をしなくてはならない、別にそれはいいのだが、恋人って何するんだ…？
その五分後、向こうからジェル先輩が走ってきた

｢ごめんごめん、待った？｣

『待ったわ、ほんと』

｢彼女っぽくない！もっと可愛い感じに！(ボソッ)｣

どうした､いきなり…
とは思ったが、どうやらもうカレカノ演技が始まってるらしい､いや、ここは別にいいだろ
仕方ない

『もう〜､遅いわよ？ダーリンッ♡』

ごめんなさいね！人と付き合ったことなんてないから、ドラマとかで見たバカっプルの真似しかできんよ！！
自分でやって吐き気がしてくる…

｢ごめんね、じゃあ行こうか｣

『うん♡』

これは、精神的に疲れそう…


｢ハニー、今日デートでも行かないかい…？｣

『いいわよ、ダーリン♡』

あー、道行く人から、白い目で見られる…
絶対バカップルだと思われてる…
違う！やりたくてやってる訳じゃないんだ！
っていう、主張がしたい、私は、こんな痛い人じゃないから
というか、今気づいたが、確かに後ろに何かいる気がする、多分ストーカーの子だろう
ストーカーは、どう思うんだろうか…

バカップル会話を続けてるうちに、校舎に入り、私の教室の前まで来た

｢ああ、マイハニー…もうここでお別れなんだね…何故俺達は一緒に生まれなかったんだ！一緒に生まれていたら、もっと一緒にいれたのに…｣

『ああ、ダーリン､私も寂しいわ…でも、放課後待ってるわよ♡』

｢ああ、必ず迎えに行くよ…｣

恥ずかしっ！これ教室の前でやってるんだぜ？
実際、みんな白い目で見られるし、女子には睨まれてるけど
あの代償が、これってでかすぎない…？
失うものが大きすぎる…

そうやって教室に入っていくと
心配そうにこちらを見ているさとみくんと目が合っった

いや、違うんだよ？

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