ドラゴン学者2 (ページ2)

今日:3 hit、昨日:11 hit、合計:6,372 hit

理由ページ2

Aは、現在パリに足を運んでいた。理由は2つある。1つは、クリーデンスの保護。クリーデンスは今2つの団体に狙われている。1つはグリンデルバルド、グリンデルバルドの信者達。2つ目は"魔法省"だ。

そう、クリーデンスは対立している魔法省とグリンデルバルドの両方から狙われている状態。味方が居ない状態なのだ。

そして、唯一味方することができるのは、中立であるAである。

A「(それに、まだ約束を果たせてない。)」

彼とアメリカで交わした約束。それをまだ果たしていないのだ。

「すぐに、迎えに行くよ。」

不意にあの言葉が脳内で再生される。その言葉を言い放った主。ゲラート･グリンデルバルド。彼は僕の友人である。と、いってももう何十年も会っていなかったのだがね。

あぁ。そうだ話が大幅にズレてしまっていた。2つ目の目的は賢者の石を創った人物である。ニコラス･フラメルに会うためである。彼に賢者の石について聞けば、僕のこの目について少し分かることがあるのかもしれない。僕の片目は、人間の目ではなくまるでドラゴンのような鋭い目をしている。そして、その目のせいか僕は人より寿命が長い。が、どれ程長いのかわからないのだ。

僕が、ドラゴン学者になったのにはこれが理由の1つとしてある。僕のもつこの目が、どの種類のドラゴンの目なのか知るため。

結果として、ドラゴン学者になってもこの目が何種のドラゴンなのかわからなかった。どれ程世界を旅しても、居ないのだ、同じ目をもつドラゴンが。

そして、僕はある日「賢者の石」の噂を聞き、本に載っていたイラストを見ると。なんと、僕の目と同じ色だったのだ。

だから、僕はわざわざパリに来ている。

さぁ。そろそろ行こうか。クリーデンスの元へと。