恋せよ乙女 ｰ佐野玲於ｰ

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ー玲於 sideー



玲於「茉白、おつかれ」


廉がAちゃんにキスをしてたのを目撃して2日が経った

茉白のリハビリにはずっと付き合ってるけど、頭の中はその事でいっぱい



廉「茉白、頑張ってる？」



茉白「廉！」



廉「差し入れ！」



玲於「…」



廉「おい、玲於。人殺しそうな目してんぞー」



茉白「ケーキだ！」



廉「嬉しそうだね」



茉白「この間、ケーキ食べれなかったから」



玲於「廉」



廉「なに？」



玲於「お前、この間…」



廉「なに？」



廉、笑ってるけど目の奥が笑ってない

俺が何を聞きたいのか分かってんだろうな



玲於「いや、別に」



廉「お前さあ」



玲於「ん？」



廉「いつまでそうしてんの？」



玲於「え…」



廉「そろそろイライラすんだよね。お前見てたら」



茉白「廉？」



廉「お前、茉白の気持ちもAちゃんの気持ちも考えてんの？」



茉白「わ、私ちょっとトイレ…」



玲於「は？何が言いたいんだよ」



廉「今のお前のその態度が茉白にもAちゃんにも失礼って言ってんだよ」



玲於「……」



廉「茉白の気持ち分かってんだろ。でも、お前はAちゃんのこと…」



玲於「…廉」



廉「俺、めちゃめちゃに振られたから」



玲於「え、だって、この間キス…」



廉「そのあと！泣きながら言われた。ごめんなさい、それでも私、他に好きな人がいるって」



玲於「…っ」



廉「その相手誰だか分かるだろ」



茉白「…玲於」



玲於「茉白」



茉白「ごめんなさい！」



玲於「は、何でお前が謝んの」



茉白「玲於の感情利用して、玲於の隣にいようとしてた。この間Aさんにあった時私の隣には玲於がいるっていうのを見せつけたくなった」



玲於「……」



茉白「ほんとにごめんなさい」



茉白は深々と頭を下げた

お前が謝ることじゃないだろ



玲於「でも、茉白は俺のせいで」



茉白「玲於は優しいから責任感で傍にいてくれてたんだよね、ありがとう。ほんとに感謝してる。でも、私といる時Aさんのこと考えてるの分かってた」



玲於「俺…」



廉「今日Aちゃん、学校の体育館でミニコンクールするって言ってたよー」



茉白「私、タフだからすぐ治ると思うんだよね〜」



廉「冬休みだけど、けっこう人来るみたいだよ？他校の人とかも」



茉白「これからもお見舞いくらいは来てよ？」



玲於「廉…茉白…。ありがとう。行ってくる！」

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