声が出ない君へ −佐野玲於−

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律「玲於ってさ、」



玲於「ん？」



律「Aちゃんのことどう思ってるの？」



玲於「どうって、別に友達だよ」



律「Aちゃんのこと見てる玲於、初めて見る顔してるもん」



玲於「してねーよ」



律「あ、Aちゃん」



玲於「え、どこ？！」



律「嘘！」



玲於「…はぁ。綺麗だなって思うよ、Aの笑顔とか。それが好きかは知らない」



律「えー、玲於らしい答えだけどさぁ」



玲於「もういいじゃん」



律「永久さんに取られてもいいの？」



玲於「は？なにそれ」



律「まあいいか」



何言ってんだ、こいつ

いつも意味わかんねーこと言うけど、今日はもっと意味わかんねーや



律「今日、玲於んち泊めてー」



玲於「嫌だ」



律「お願い！」



玲於「夜ご飯作るなら考えてやる」



律「作る！あ！ほんとにAちゃん見っけ！」



玲於「ほんとだ」



俺たちをみたAは笑顔で向かってきた



玲於「おい！」



貴女「…っ！」



コケそうになったAをギリギリのとこで受け止めた



律「かっこいい〜」



玲於「茶化すな」



“ありがとう、ごめんね”



玲於「いや、Aが転ばなくて良かった」



律「うわー、ほんとそういうとこだよね」



玲於「なにが」



律「無自覚でそういうこと言うの！なんだかんだ、玲於ってモテるもんね」



玲於「は？モテてない」



律「Aちゃん、お昼ご飯たべよ！」



“うん！あのね、今日いっぱいサンドイッチ作ったから食べない？”



律「ほんとに！食べたい！」



玲於「いいね、外行こ。それに入ってるの？」



貴女「ｺｸｺｸ」



玲於「貸して。よし、行こう」



律「だからそういうことだよ」

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