私はカレを、カレは私を (ページ30)

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－玲於 side－

貴女「何してんの？」

玲於「いや、これは」

貴女「私のこと嫌いならそう言えばいいじゃん」

玲於「そうじゃねーよ！」

貴女「ほんとに、私ばっか」

怜「あの、私…」

貴女「あんたに話しかけてない！」

怜「はい、すいません…」

貴女「ていうか、早く玲於から離れて！」

怜「はい！」

怜が俺から離れると、Aの手が振り上げられたのが見えた

怜「きゃっ」

殴るのはまずいって

ばしんっ

玲於「い…ってぇ！」

俺かよ！

痛さに悶えていると、ぎゅっと抱きしめられた

貴女「やだ…他の女の子と2人でいたりしないで」

玲於「A…」

貴女「キス、しないで」

さっきまで怒っていたAは

今度は涙を流した

輝「よっ、モテモテ玲於くん！」

玲於「輝さん！？」

輝「A、謝りに来たんだよ」

玲於「え…？」

全部俺が悪いのに

輝「てことで、俺ら退散します！ほら、君も邪魔だから行くよ！」

怜「は、はい。あの…すいませんでした」

輝「あはは、Aがまじで怒ったからビビってる」

貴女「…ぐすっ」

輝「帰りは玲於くんに送ってもらってね！」

輝さんと怜が帰ると

Aが顔を上げた

貴女「ごめん。玲於」

玲於「なんでAが謝るの？悪いの俺だよ」

貴女「…れおー」

玲於「ごめん。ほんとに、」

涙を拭いてあげるとふにゃとAは笑った

可愛い

玲於「A、好きだよ。もう、まじで好き」

貴女「へ…」

玲於「大好き」

貴女「な、なに」

玲於「好きって言ってなかったから。俺、今度から思ったことすぐ口にする！」

貴女「玲於…」

玲於「けっこうAのこと好きってのだだ漏れだったと思うから、言ったつもりでいた」

貴女「大好き」

玲於「うん、俺も」

顔を近づけると

貴女「さっきの…」

玲於「あ、あれは！」

何言っても言い訳になる気がする…

ちゅっ

玲於「んっ」

貴女「玲於のこと信じてる」

玲於「はぁぁあ、ほんと好き」

いいやつだな

玲於「Aのこと不安にさせてごめん」

貴女「仲直りだよね？」

玲於「うん！仲直り！」

俺はこの時思った

Aよりいい女は絶対いない

。

。

怜「怖かった…」

輝「気味が悪いんだよ？」

怜「はい、分かってます。…玲於先輩のこと諦めます」

輝「意外に素直だね」