私はカレを、カレは私を (ページ12)

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玲於とカフェに寄った帰り道

貴女「あ！この映画、人気みたいだよ～」

玲於「知ってる！めちゃくちゃ感動するらしいな」

貴女「気になるね」

玲於「見て行く？上映時間は…お、ちょうどいいのあるじゃん」

貴女「見るなら、ちょっとトイレ行ってくるから待ってて！」

玲於って、即決するからびっくりするんだよね

でも、一緒に映画か…

嬉しいかも

トイレから戻ると

玲於「はい、チケット」

貴女「え、お金」

玲於「大丈夫。ほら、行くよー」

貴女「ま、待って！」

館内に入り、椅子に座った

玲於「カップル多いな」

貴女「ほんとだね。私たちもカップルに見えてたりして」

冗談交じりにそう言うと…

玲於「そうだと嬉しいけど」

貴女「え…？」

その言葉を聞いてすぐに映画が始まった

なに、今の玲於の言葉

映画の内容頭に入ってこないよ！

。

。

玲於「ぐずっ」

貴女「泣けたね…」

玲於「俺、映画でこんなに泣いたの初めてかも」

貴女「私もだよー」

結局、映画に見入ってしまった私は

玲於と一緒に泣いている

玲於「最後は幸せになって良かった…ぐずっ」

貴女「途中どうなるかとおもったよ」

玲於「あー、鼻水出てきた」

貴女「はい、ティッシュ」

玲於「わるい、ありがとう」

貴女「外、真っ暗だね…わっ」

男性「すいません」

貴女「こちらこそ」

玲於「人が多いね。A、手」

貴女「手？」

玲於「人多いし、暗いから一応繋いどく」

貴女「え、っと、し、失礼します」

玲於「うん」

私、絶対顔真っ赤だ

暗くて良かった

手汗とか大丈夫かな

玲於「Aってさ」

貴女「うん？」

玲於「やっぱなんでもない」

貴女「え、気になる」

玲於「なんでもない！」

貴女「そういうの1番気になるんだよ？」

玲於「何言おうとしたかわすれた」

貴女「分かりやすい嘘つくのやめて」

玲於「バレたか」

貴女「玲於ってさ」

玲於「なに？」

貴女「なんでもない！」

玲於「うわ、やられた…」

貴女「お返しー」

玲於「このやろ！」

その日の帰り道はずっと手を繋いだままだった