私はカレを、カレはあのコを

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−玲於 side−


学校が終わり、家に帰った

俺も、Aのチョコ食べたかった


なんで俺のだけ…



玲於「コンビニでチョコ買うか」



俺、悲しいことしてるな

あー、くそ七瀬に負けた気分



玲於「あれって、Aと輝さん？」



離れたところに2人がいた

チョコ渡してる


七瀬にあげて輝さんにもあげて

俺のだけなくて


嫌がらせかよ


チョコとかいらねーや

帰ろ


結局コンビニには行かず家に帰った



玲於「なにしてんだろ。てか、なんでこんなにイライラしてんだ」



あぁぁ、もう分かんねーよ


ピーンポーン


誰だよ、こんな時に

居留守使うか



ピーンポーン



玲於「うるさい」



ピーンポーン



玲於「はい！」



貴女「わっ、ごめん。しつこかったよね」



玲於「お、おう。Aか」



貴女「あの、これ。」



玲於「ん？」



貴女「玲於の分のチョコ。今日忘れてたから」



玲於「…俺の分ないんじゃなかったんだ」



貴女「冷蔵庫に入れっぱなしだった」



玲於「なんか、七瀬のより美味しそうなやつ」



貴女「うん。…お父さんのより七瀬くんのより輝くんのより、…玲於のは特別だから」



玲於「は、え、」



貴女「出来はいいはず！説明書どうり作ったから！」



やばい、嬉しい



貴女「玲於？迷惑だった？」



俺が顔を背けると、不安そうにAは聞いてきた



玲於「迷惑なわけないじゃん」



貴女「でも…」



玲於「うわぁ！」



貴女「って、うわぁ！」



顔を覗きこんできたAの目を思わず手で覆ってしまった



貴女「なに？！」



玲於「ちょっと、あと2分待って」



こんな顔見られたくない！


絶対にやけてる


俺のは特別…


俺のは特別…か


俺の特別だって！



貴女「玲於ー？まだ？」



玲於「まだ！」



俺の顔早くおさまってくれ

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