私はカレを、カレはあのコを

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あー、もう

玲於、ほんとムカつく



七瀬「Aちゃん！」



貴女「あ、七瀬くん…」



七瀬「泣いてるかと思ったー」



貴女「泣かないよ、ムカついてるもん」



七瀬「なんでー？」



貴女「なんでって…」



七瀬「キスされたことに？それとも、茉莉ちゃんと間違えられたこと？」



貴女「…」



七瀬「Aちゃんってさ」



貴女「うん。しつこいくらい、玲於のこと好きみたいだね」



七瀬「そっかそっか」



貴女「ムカつくじゃん！急にキスされたと思ったら、茉莉ちゃんと間違えてるんだよ！」



七瀬「最低だよね」



貴女「イライラする！」



七瀬「俺が後でしめといてあげる！」



貴女「あーあ、吹っ切れたとおもってたんだけどなあ。思ったよりも早くまだ好きなんだって気づいちゃった」



七瀬「無理に諦めようとしなくてもいいんじゃない？」



貴女「え？」



七瀬「俺もいるよ！好きな子！でも、その子は他に好きな子がいるんだよね〜」



貴女「そうなの？」



七瀬「うん！でも、諦めてないっていうか諦めようとすればするほど、やっぱ好きだなってなる」



貴女「そうなんだ…」



七瀬くんにもそういう子がいるんだ



七瀬「でも俺は2人とも好きだからどっちか応援ってのは無理だもんな〜、いくら俺がいいやつでも〜」



貴女「自分で言う？」



七瀬「へへ〜、だからね！玲於が辛い時は玲於の話聞くし、Aちゃんが辛い時はAちゃんの話聞く！」



貴女「いい人だ」



七瀬「あ、やっとわかった？」



貴女「ちなみに、七瀬くんの好きな子って」



七瀬「えー、聞いちゃう？」



貴女「だって、私が玲於のこと好きって知ってるじゃん」



七瀬「俺の好きな子はー、Aちゃん！」



貴女「え？ありがとう」



七瀬「あ、冗談とか思ってるでしょ！」



貴女「いつか、突き止めてやる！」



七瀬「本気なのにー」



貴女「七瀬くんが話聞いてくれて良かった！ありがとう！」



七瀬「いいえ！今、輝さんが玲於を介抱してる！」



貴女「元はと言えば、輝くんのせいだもんね」



七瀬「俺、輝さんの家に戻るけどどうする？」



貴女「このまま帰る！茉莉ちゃんにごめんねって言っといてくれる？」



七瀬「分かった！じゃ、また学校で！」



貴女「うん！」

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