検索窓
今日:4 hit、昨日:4 hit、合計:59,673 hit

.52 ページ2

玲於「なーに、泣いてんだよ」



貴女「さ…の、せんせ」



玲於「あーあ、ひでぇ顔になってる」



隼「片寄のお兄ちゃんの進路のこと?」



貴女「…はい」



玲於「なんで泣いてんの?」



貴女「…お兄ちゃんを…素直に応援できない、自分が嫌だか、ら…お兄ちゃんがいなくなるのが、や…だから」



途切れ途切れでおもってることを口にした



貴女「…もっ、と早く伝えて、欲しか…た」



隼「俺ね、プールで会った時片寄に相談されたんだ」



貴女「?」



隼「県外の大学に行くってもう決めたけど、それをAに言うタイミングが分かりませんって」



玲於「あん時、その話ししてたのか」



隼「俺は、早めがいいんじゃない?って言ったんだ。それは片寄も分かってたみたい」



貴女「…はい」



隼「でも歯切れ悪いから、何に悩んでるの?って聞いたらね、

「言ったら、絶対A泣くでしょ。そんな顔させたくないんですよ」


って言ってた」



貴女「……グスッ」



隼「俺は、笑顔のAが1番好きだから泣かせたくないって」



玲於「いい兄貴じゃん」



隼「お兄ちゃんもね、早く伝えようとしてたんだよ。でも、片寄のこと考えるとできなかったんだよ」



貴女「…おに、ちゃ」



隼「考えて考えて、やっと決心して県外に行くことを決めてる」



玲於「Aに伝わったのが、片寄と先生の会話からだったってのがちょっとあれだけどね」



隼「卒業まで、半年とちょっと。お兄ちゃんのこと応援してあげないと、2人とも笑顔でいれないよ?」



玲於「Aは、それでいいの?ずっと兄貴と気まずいまんまで」



貴女「…嫌です」



玲於「だったらさ、応援しようぜ。1人で応援できねーなら、俺が一緒にしてやる」



貴女「……」



玲於「兄貴がいねーなら、俺が一緒にいてやる」



隼「おぉ、かっこいい」



玲於「兄貴がいなくて寂しいなんて俺が思わせねーよ」



貴女「ぅ、…わぁぁぁぁん!」



玲於「げっ、うるせぇ」



隼「よしよし、そんなに泣いてたらお兄ちゃんのとこ戻れないよ!」



貴女「小森先生、ありがとうございます」



隼「うん!」



貴女「佐野先生、大好きです」



玲於「ん、知ってる」



そうだ

私、1人じゃない


小森先生がいる



大好きな大好きな佐野先生がいる



貴女「お兄ちゃんのとこ戻ります!」



隼「うん!行ってらっしゃい!」



玲於「んー、いや、その必要ないみたい」

.53→←.51



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
287人がお気に入り
設定タグ:佐野玲於 , 先生 , GENERATIONS
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:佐野冬美 | 作成日時:2018年8月11日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。