検索窓
今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:59,671 hit

.51 ページ1

涼太「A」



貴女「……」



涼太「俺ね、行きたい大学が県外なんだ」



貴女「…うん」



家に帰りつき、すぐにお兄ちゃんは口を開いた



涼太「Aのことも考えて、進路のことも真剣に考えた。出た結論は、俺の夢を叶えてAを幸せにしてあげたいってことだった」



貴女「……」



涼太「叶えるためには、県外の大学に行くしかない。A、分かってくれる?」



分かるよ

お兄ちゃんはいつでも私のことを1番に考えてくれるもん



でも…



貴女「なんで?」



涼太「え?」



貴女「なんで、そんな大事なこともっと早く言ってくれなかったの?早かったら、決心もついたのに!」



涼太「A…」



貴女「分かってるよ!私のこと考えてくれてるの、でも…でも」



涼太「ごめん、言おうって決めてた。でも、なかなか言い出せなかった」



最近、お兄ちゃんが悩んでたのこのことだったんだ


お兄ちゃんの夢を応援したい

したいけど、お兄ちゃんなしで生活できるの?


お母さんもお父さんもいない



お兄ちゃんまで…



涼太「A…、俺もう決めてるから」



貴女「……お兄ちゃんのバカ。もっと早く言って欲しかったよ」



涼太「A!」



涙を堪えながら、家を飛び出した


バカなのは私だよ

お兄ちゃんに行ってって言えない私だよ


もう決めてるからって言った時のお兄ちゃんの顔

真剣だった


素直に送り出したい

まだ一緒にいる時間が長いのは分かってる


卒業までだいぶある



でも、やっぱりお兄ちゃんがいないなんて無理だよ…



近くの公園のベンチに座って泣いていた



玲於「A」



隼「片寄…」



貴女「せん…せ」

.52→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
287人がお気に入り
設定タグ:佐野玲於 , 先生 , GENERATIONS
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:佐野冬美 | 作成日時:2018年8月11日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。