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36.蝉の声 ページ36

「…倫也?」







「倫也ってばっ」






「あ…あぁ…何頼む?」






「(笑)急にどうしたの?
まだ座ってもないのに(笑)
そんなお腹空いてたの?」





「…え?…あ…うん…」






「(笑)もう〜倫也ったら〜」







本当は空いてなんかない。


逆に一杯で…何も食べる気しねぇ。







あの日から



この関係が続いてる…。




付き合ってる訳でもなく



かと言って友達に戻った訳でもなく




ただ…そばにいるだけ。









ーそばにいてくれるだけでいいー。



それだけで…私…。



答えを出さないまま




俺は…




こうやって傷付けているんだ




……Aちゃんの事も。








別れを切り出された後




何度も電話しようと思った。




ちゃんと誤解解いて




Aちゃんが一番大切だってことも




きちんと伝えるはずだった。




なのに…出来なかった…。




背中越しに聞こえるAちゃんの声。




どこか懐かしいような




あんなに近くで聞いてたはずなのに




もう…俺に話しかけてくれる声じゃ




ないんだよな………当たり前か。




いつも一緒に座ってた席には




恵梨香がいるんだから…。




あの窓越しから




俺たちはどう映ってんのかな…。









「…何にする?」




メニューを見ながら絡める指先。




「ん〜とね…やっぱり…オムライスかな?
倫也も好きだよね?オムライス?
オムライスでいい?」







少しだけ振り返って窓越しの彼女を





見つめる。





窓を見なかがら梅雨明けの様子を伺ってる
のかな…。





…もう梅雨明けだよ…。





どこからか





うるさい蝉の鳴き声が聞こえてくる。









「……俺…アイスコーヒーでいいや」







「(笑)お腹空いてるんでしょ?
食べなよっ、ね?食べよ、一緒に」






蝉の鳴き声がまた一段とうるさくなった。









「…梅雨明け…オムライス1つと
アイスコーヒー2つね?」






そう言うとムロさんは厨房に消えてった。

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うた(プロフ) - 琴音さん» おはようございます。すみませんでした...読みづらかったですよね。とりあえず書き足してます!わざわざありがとうございました^^ (2020年11月13日 3時) (レス) id: ee288d48be (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 夜遅くにいきなりすみません...。 この物語は芸能人のお話じゃなくて...。 一般人設定のお話だったんですね。。。 そうならそうで物語の紹介(説明)の所に前もって書いていて欲しかったです。。。 (2020年11月13日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
うた(プロフ) - 暁夢見さん» こんばんは。ドキドキして下さい!笑。頑張ります! (2020年7月14日 23時) (レス) id: ee288d48be (このIDを非表示/違反報告)
暁夢見(プロフ) - すごく勝手にドキドキしてます!笑 続き楽しみにしています! (2020年7月13日 18時) (レス) id: 2ee2f301e5 (このIDを非表示/違反報告)
うた(プロフ) - 加奈子さん» こんばんは。ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです。頑張ります! (2020年6月15日 22時) (レス) id: ee288d48be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うた | 作成日時:2019年12月19日 18時

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