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3.勘違い ページ3

「あっと…えっと…」






「ゆっくり話していいから。
大丈夫だから…ね?」






鏡越しの彼は優しく微笑む。






「……すみません。私なんかが来る場所
じゃないんですけど…すみません…」






「……すみません…って言葉好きなの?
謝んなくていいし」






「…あ…すみません…あ…」







「(笑)だから〜謝んなくていいって
言ってんじゃん。そのすみませんって
禁止ね?(笑)」






「…あ…っと…す、あ、…了解しました」






「…(笑)なんか面白いね…君…あ、そうだ、
お名前は…っと…杉田…Aちゃん?
ンフフ…よし、覚えた」





「…覚えてもらうなんて」







「…しっかり覚えたよ〜もう忘れない…」







私を?忘れない?







「(笑)仕事柄、1度見たお客様は絶対
忘れないからね?」







あ…なんだ…そういう事か…そうだよね






そういう意味だよね。






変に誤解してた自分に笑えてきて






鏡越しの彼から目を逸らした。







「…今、俺と目逸らしたでしょ〜?」







「…え?…あ…いえ…そんなことは」







「そう?…地味にショックなんだけど。
Aちゃんみたいな可愛い子に無視
されるって(笑)」






今度は誤解しない。







「ね?聞いてる?」







私を覗き込みながらタオルで優しく髪を







撫でる彼。







「…聞いてます。ありがとうございます」







そう言って笑う。…作り笑いなら得意だ。







職場で何言われても我慢して…我慢すれば







時は過ぎるのだから。







もちろん…それが良いか悪いかは…解ってる。







「……本当に可愛いのに」そう言いながら







子供みたいに口をへの字にする彼。







この人……。








早めに終わらせて帰ろう…
もう来ることはない。








「中村さ〜ん、すみません」







「ん〜?」








「お電話入ってます」







「おーい…ちょっと待っててね?」







中村さんというその美容師さんは







そう言って鏡の中から消えてった。

4.ボブヘアー→←2.鏡越し



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うた(プロフ) - 琴音さん» おはようございます。すみませんでした...読みづらかったですよね。とりあえず書き足してます!わざわざありがとうございました^^ (2020年11月13日 3時) (レス) id: ee288d48be (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 夜遅くにいきなりすみません...。 この物語は芸能人のお話じゃなくて...。 一般人設定のお話だったんですね。。。 そうならそうで物語の紹介(説明)の所に前もって書いていて欲しかったです。。。 (2020年11月13日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
うた(プロフ) - 暁夢見さん» こんばんは。ドキドキして下さい!笑。頑張ります! (2020年7月14日 23時) (レス) id: ee288d48be (このIDを非表示/違反報告)
暁夢見(プロフ) - すごく勝手にドキドキしてます!笑 続き楽しみにしています! (2020年7月13日 18時) (レス) id: 2ee2f301e5 (このIDを非表示/違反報告)
うた(プロフ) - 加奈子さん» こんばんは。ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです。頑張ります! (2020年6月15日 22時) (レス) id: ee288d48be (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:うた | 作成日時:2019年12月19日 18時

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