近くて遠い私達 2。

21. 遠くない私達 ページ21

私達はお互いを必要としてる。






記憶をなくした事でより深くなっている。






もう…離れることは出来ない。






甘いキスの後






その先があるのか期待と不安が交差していた。






だけど倫也は、






「こういう事はきちんとしてから」って






私と生田さんの繋がりをちゃんと考えて






その先には進もうとしなかった。






あまのじゃくな倫也は






「…欲しいだろうけど？(笑)」って






わざとからかうような事言ってるけれど






倫也の優しさが伝わってくる。









「…今日は一人でいるつもりだったの」






「だろうと思った」






「…お見通しだったか…(笑)」






「Aの考えそうなことだな(笑)」






「単純って言いたいの？」






「(笑)分かってんならいいんじゃねえの？」






「ちょっと…ケンカしにきたの？」






「ウソだって(笑)そう怒んなよ」





「怒るようなこと言うからでしょ！」






「…(笑)いつものAだ…」






「…前にもこんなことあったね」






「…(笑)本当に」









二人で寄り添って






互いの存在を確認する。






いつも傍にいて、それが当たり前で






だけど遠い私達だった。






今は…遠くない私達がいる。








「…A」





「…ん」





「…やっぱりAが好き」






「…私も倫也が大好き」






「やけに素直…怖(笑)」






「…バカ…」






「また来年も隣りで祝ってよ」






「…もう来年の話？(笑)」






「…予約しとかないと…お前どっか
行っちゃうから」







そう言えばシュークリームあったんだった。






買っといて良かったな…。

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