元殺し屋、転生します〈名探偵コナン〉

家族の形 ページ31

『おかしいって...異常って何でですか？』

「はぁ？そんなの__」

『__親がいないから、普通の家族じゃないんですか？』

「...そうよ！なにか間違っているかしら？」


さも当たり前のように言い張るそいつ


『...ふざけるな』


俺が睨みあげるとそいつはビビって後ろに体を逸らす


『大体普通って何ですか？両親がいて、子供がいる暮らしが普通ですか？』

「そ、そうよ！それが普通よ！」

『じゃあ離婚した方は普通じゃない？子供がいない夫婦は普通じゃないんですか？』

「あなたはさっきから何を言って___」

『___法律でも決まっていないそんなあやふやなもので決めつけないで欲しいんですよ』


俺は意識的に声のトーンを下げる

これは前世で学んだ事で相手が不利の時に圧をかけるのは結構重要な事だったりする


『俺らは親がいなくても協力して頑張っています。今の状況で、少なくとも俺は幸せだと思っています。それをそこらの人に勝手に決めつけられるのは正直腹がたちます』

「ｯ...でも__」

『__もし請求されるなら慰謝料は払います。実際傷つけてしまいましたから。しかしその前に、そちらからの謝罪を受けたいんですが？』

______
___

その後、渋々といった態度で謝罪をし、まるで言い捨てるように慰謝料はいらないと言い出ていった

そして今は二人と手を繋ぎ帰っている所だ

それにしても...スッキリした！！

俺が上機嫌でいると、両手で握られてる手に力が入る


「A兄ちゃん...ごめんなさい」

「...ごめんなさい」

『佳奈...莉奈...』


二人とも顔を伏せて小さく震えている

この二人は怒られるとでも思ってるのかな？

俺はしゃがんで目線を合わせると二人の頭に手を置いく


『大丈夫。二人は悪くない。誰だって家族を馬鹿にされたら怒るさ。俺だってそうだもん』

「本当？」

『本当』

「...怒ってない？」

『怒ってない。...二人共、よくやった』

「「...ｯ、うん！！」」


二人が笑顔になり自然と頬が緩む


『よーし、今日は仕事を休んで久しぶりに一緒に夜ご飯を食べるか！』

「本当！？」

「やった...！」

『じゃあ小学校に理久を迎えに行って、スーパーで買い物するか』

「するぅ！！」

「早く、行こ」

『おう！』

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