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「毎年、ここに花供えてんだ、俺。つっても、まだ2年しか経ってねぇけどな」
「…そうか」
「うん」
2人でいつの間にか供えられていた2種類の花を見つめる。
少しして、先に光弥が口を開いた。
「勝己…俺、決めたよ」
「あ？何を…」
「決まってんだろ？この夢から覚めることをだよ」
光弥のその言葉に勝己は大きく見開いた。
やはり音無永杜のことが大きかったのか。
だが、今までの事もあり、勝己は少し信じられないという顔をする。
「…おい、それ本気で言ってんのか？マジで起きるんか？」
「ん？当たり前だろ？つか何だよ。お前から言ったくせに何疑ってんだよ？そんなに俺が信じられないか？」
「っ…いや…」
「ﾌｯ……それとさ、勝己。俺が夢から覚める代わりに、お前に頼みがあるんだけど」
そう言って光弥は立ち上がる。
「何をだ？」と勝己が聞き返せば、光弥がこちらを向いて言った。
「勝己。お前、ヒーローやめろよ」
ニッコリと笑顔を浮かべながら。
「………は？」
勝己は何を言ってるのか分からないという表情を浮かべた。
それはそうだ。
勝己の夢はオールマイトを超えるヒーローになることだ。
それなのに『ヒーローをやめろ』と言われても、受け入れられる訳がない。
「なに、突然言ってやがる？ヒーローやめろ？ンなもん無理に決まってんだろ」
「じゃあ俺もここから出ねぇ」
「っ光弥！」
ガッと勝己が光弥の胸ぐらを掴んだ。
ギリッと歯を食いしばり、光弥を睨み付ける。
だが光弥は臆することなく、薄く笑い勝己の目を見る。
「ほら、やっぱこうなるんだ」
「あ"ぁ？」
「なぁ勝己、俺と一緒にここにいよう。そんでこうやって喧嘩しよう、ずっと」
「てめぇマジで──」
「これはお前の為なんだよ、勝己。お前がここから出ても無駄死にするだけだ。そんなのお前も嫌だろ？なぁ？」
光弥が自分の胸ぐらを掴んでいる勝己の腕を掴み、距離を詰める。
必死に訴える光弥に、勝己は何も言わず無表情を浮かべる。
そして、
「俺はヒーローをやめねぇ。やめるぐれぇなら、死んだ方がマシだ」
と、ハッキリと光弥の頼みを拒否した。
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もっちりパンダ(プロフ) - マジ最高です!更新楽しみに待ってます。頑張ってください! (2月29日 22時) (
レス) @page8 id: 55730a40a9 (このIDを非表示/違反報告)
ミラこ - 1日で一気に読みました！面白いし感動するし最高です！更新待ってます！ (10月9日 10時) (レス) @page6 id: 70229c7aa2 (このIDを非表示/違反報告)
しろ - あとちょっとでこの作品が終わってしまうと思うとすこし寂しさもありますが、ラストがとても気になります、、！更新楽しみにしてます (7月18日 23時) (レス) @page3 id: 93afb517a4 (このIDを非表示/違反報告)
ハコ28 - 続きを楽しみに待ってます！ (2023年5月3日 12時) (レス) id: 4a04534ded (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツ | 作成日時：2023年4月30日 21時
