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ドアを開けば光弥の部屋で、部屋の主もちゃんといた。
彼は読んでいた漫画を閉じ、耳からイヤホンを外しながらベッドから起き上がる。
彼の顔や体を見ても、痩せこけてはおらず健康的な肌の色をしている。
それに対して、勝己はやっぱりなと思った。
「？かつ──」
「帰って来い」
だから先手を打った。
いつものように光弥に何か言われて、丸め込まれないように。彼の言葉に惑わされないように。
だが、光弥はキョトンと首を傾げた。
「帰って来いって…勝己、お前何言ってんの？今俺達がいんのは家だよ？もう帰って来てんだろ？」
「ここは俺達の家じゃねぇ。ホントはもう分かってんだろ？ここが現実じゃねぇって｡ここはてめぇの夢ん中だってことが」
「……」
光弥は何か言いかけた口を閉じた。
勝己の確信づいた目を見て、面倒くさそうに頭をかいた。
彼が引き下がることは恐らくないだろう。
「はぁ…だから、何言ってんのか分かんねぇって。現実じゃない？夢の中？勝己、お前いつからそんな妄想癖になったんだ？」
「妄想なんかじゃねぇよ。分かってるくせに、いつまでそうやって知らねぇフリするつもりだ？いい加減目ェ覚ましやがれ！」
「…目は覚めてるよ。それに、もしここが俺の夢ん中なら覚めなくていい」
「…あ？」
「だって、ここにいれば俺は
そう言いきった光弥。
いつもならここで声を張り上げて反論する勝己だが、彼は落ち着いていた。
ただ、光弥のその言葉を待っていたかのようにニヤリと口角を上げて言った。
「ﾊｯやっぱ分かってんじゃねぇか。ここがてめぇの夢ん中だって」
してやったりの表情を浮かべる勝己だが、光弥は一切取り乱さない。
ただ、呆れた表情を浮かべるだけ。
彼にとって、ここが自分の夢の中だと自覚したぐらいどうてことない。
結局、自分が夢から覚めようとしなければ意味が無いのだから。
「分かってんなら帰って来い。てめぇの居場所はここじゃねぇだろ」
「……」
「まだ逃げるつもりかよ？どんだけ逃げりゃあてめぇは気が済むんだよ」
「さあな？それは俺にも分かんねぇよ。てか、お前も逃げるなとか負けを認めろとか、同じ事しか言えねぇの？もう少し頭使ったら？単細胞くん」
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もっちりパンダ(プロフ) - マジ最高です!更新楽しみに待ってます。頑張ってください! (2月29日 22時) (
レス) @page8 id: 55730a40a9 (このIDを非表示/違反報告)
ミラこ - 1日で一気に読みました！面白いし感動するし最高です！更新待ってます！ (10月9日 10時) (レス) @page6 id: 70229c7aa2 (このIDを非表示/違反報告)
しろ - あとちょっとでこの作品が終わってしまうと思うとすこし寂しさもありますが、ラストがとても気になります、、！更新楽しみにしてます (7月18日 23時) (レス) @page3 id: 93afb517a4 (このIDを非表示/違反報告)
ハコ28 - 続きを楽しみに待ってます！ (2023年5月3日 12時) (レス) id: 4a04534ded (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツ | 作成日時：2023年4月30日 21時
