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廃ビルの屋上。
光弥はそこで1人、空を見上げている。
彼の右手には弔から貰った鬼のお面が握られていた。
「…いい天気だな」
光弥はボソリと呟いた。
しかし今日は雲が多く月や星が隠れている為、いい天気とは言えない。
光弥は鬼のお面を見つめ、それに語りかけるように言った。
「
そう言って光弥がお面を顔に付けようとした時、着ているパーカーのポケットから何かが落ちた。
何だ？と思いながら拾ってみると、それは光弥のヒーローの仮免であった。
「いつの間に……あぁ、もしかしてあの時か」
光弥は2週間前に勝己と会った時の事を思い出す。
恐らく光弥が勝己に抱き着いた時に、勝己が密かに彼のポケットの中に忍ばせたのだろう。
何が目的だったのかはよく分からない。
もしかすると、少しでも光弥にヒーローを目指す気持ちが芽生えたら、という淡い期待があったのかもしれない。
「アイツも懲りねぇなぁ」
「けど、ちょうどいいや」と、光弥はお面を脇に挟み、ポケットからライターを取り出した。
かと思えば、仮免に火を付けた。
ライターをポケットに戻し、徐々に燃えて灰となっていく仮免を眺める。
「さようなら、爆豪光弥。安らかに眠れ」
仮免がもう半分も残っていない時に、光弥はそれから手を離した。
そうすれば仮免は風に乗って飛んでいき、とうとう全てが灰となり、空へと消えていった。
光弥は再びお面を手に持つと、
「そして初めまして＿＿ジュジェ」
と、自分の顔に付けた。
『俺のヴィランネームは"ジュジェ"です』
『フランス語で"裁く"とか"断罪する"っていう意味です。俺はこれから世界に問います。お前らは生きるべき人間か、それとも死ぬべき人間か。後者ならば、【死】という罪を与えて裁きます』
光弥もといジュジェはビルの中へ戻る。
「俺に仲間は必要無い。ヴィラン連合は俺の目的の為に利用する。あの人達も俺を利用するんだからお互い様だろ？俺達は所詮、利用し利用される関係。だから俺の事を理解されなくてもいい。して欲しいとも思わない。俺は永遠に孤独の中を生きる」
弱々しい月の光が彼の後ろ姿を照らすのだった。
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真昼 - 下のコメントの名前「明日香」になっていますが、「真昼」の間違いです(⌒-⌒; ) (2023年4月3日 22時) (
レス) @page44 id: 4aa49d82fe (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 更新されていて気付いたら叫んでいたそうです(〃ω〃) とても嬉しかったです！！無理しない程度に頑張って下さい！ (2023年4月3日 21時) (レス) id: 4aa49d82fe (このIDを非表示/違反報告)
s a e(プロフ) - ゆっくりでいいので、投稿待ってます！ (2023年2月19日 22時) (レス) @page42 id: 2f57eaf439 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ナツさん» お気になさらずに！省略すると分かんなくなっちゃうときってよくあるので大丈夫ですよ！作品の更新楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2023年1月20日 22時) (レス) id: fd40c107eb (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - シオンさん» 指摘ありがとうございます！こちらのミスです、すみません！ (2023年1月20日 22時) (レス) @page42 id: 5b941b1f0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツ | 作成日時：2022年2月19日 9時
