６７話 正解 ページ33
＊
今、ヴィランが拠点としている屋敷の一室で、光弥はAFOと2人っきりで何かを話していた。
「まさか君からそんな提案をされるとはね。僕は全然構わないけど、本当に良いのかい？君は僕を殺したいんだろ？」
「あぁ。けど、殻木とかいうドクターがいなくなって、あんたの生命維持も難しくなってんだろ？俺の提案、あんたにとっては好条件ですぐ乗ってくると思ったんだけどな」
「まぁ確かに、僕にとってはとても好都合だよ。でも、僕を殺すとあんなに息巻いてた君が、あっさり僕に加担してくると何か企んでるんじゃないかと思ってね」
「実際どうなんだい？」とAFOは目の無い顔でニンマリと微笑みながら光弥をジッと見つめる。
光弥はチラッとAFOを見たが、すぐに視線を落として「さぁ？どーだろうな」と覇気のない声で言った。
彼の表情からは生気が感じられず、虚ろである。
「君は変わったね、光弥くん。そこまで変わられると信用が無くなってくるよ」
「…端から信用してねぇくせによく言うよ。あんたは結局、自分が良ければそれで良いんだろ？その点に関しては気が合うと思うんだけどな」
「ﾊﾊｯつまらない冗談だね光弥くん。君にとっての1番は弟だろう？そんな君が、弟と決着も着けずに僕に縋るのが納得できないんだよ」
「……」
「君は今何の為に生きてる？何の為に僕に縋る？」
AFOの光弥の真意を確かめるような質問。
だが光弥は何も喋らず、ずっと床を見つめている。
そんな彼に、「君はいつまでそうやって逃げるつもりだい？」とAFOは更に畳み掛ける。
すると、一呼吸置いて光弥が口を開いた。
「何の為も何も…俺が今までやってきたことは全部俺の為だ。んで、今回も俺の為だ。逃げる？確かに俺は逃げてるよ。現実からも弟からも。でもそれで良いと思ってる。だって、俺はもう正解が分かんねぇんだよ。あんたにこんな提案したことも正解なのか分からねぇし、何をしたら良いかも分かんねぇ…もう疲れたんだ。頼むから終わりにしてくれ」
「ﾊﾊｯ見事に壊れたじゃないか光弥くん。でもそれでいい。僕はそんな君を待ってた。何にも興味を持たず、何をしても満たされない空っぽの君を！良いよ、君の提案を呑もう！」
「あぁ。俺の全部をくれてやるよ」
そう言って光弥はAFOの身体に触れた。
《ﾊﾊｯ思ってた通り、君の身体は僕にピッタリだよ》
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真昼 - 下のコメントの名前「明日香」になっていますが、「真昼」の間違いです(⌒-⌒; ) (2023年4月3日 22時) (
レス) @page44 id: 4aa49d82fe (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 更新されていて気付いたら叫んでいたそうです(〃ω〃) とても嬉しかったです！！無理しない程度に頑張って下さい！ (2023年4月3日 21時) (レス) id: 4aa49d82fe (このIDを非表示/違反報告)
s a e(プロフ) - ゆっくりでいいので、投稿待ってます！ (2023年2月19日 22時) (レス) @page42 id: 2f57eaf439 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ナツさん» お気になさらずに！省略すると分かんなくなっちゃうときってよくあるので大丈夫ですよ！作品の更新楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2023年1月20日 22時) (レス) id: fd40c107eb (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - シオンさん» 指摘ありがとうございます！こちらのミスです、すみません！ (2023年1月20日 22時) (レス) @page42 id: 5b941b1f0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツ | 作成日時：2022年2月19日 9時
