６０話 さようなら。そして… ページ4
＊
「「「ヴィランネーム？？」」」
その後、弔の言葉に頷いた光弥は何事も無かったかのように、ケロッといつも通りに戻った。
先程の情緒不安定がまるで嘘かのようにいつも通りに。
そんな折、彼が突然、『ヴィランネームを考える』と言い出したのだ。
それには全員が目を丸くし、何を突然という表情で彼を見る。
「だって、皆さんはヴィランネーム持ってるでしょ？俺だけ無いってのは不公平じゃないですか。俺もヴィランだっていうのに」
「だからって唐突過ぎるだろ。さっきまでお前…」
言葉を続けようとした弔だが、ニコーっと笑みを浮かべている光弥を見て、「…もういい。何でもない」と言葉を切った。
光弥がいつも通りに戻ったのは良かったが、いつも通り過ぎて逆に不気味さを感じる。
"悪い方向に行ってなきゃ良いが…"
「それで光弥くん。何か良い名前思い付いてるんですか？」
「トガちゃん、よくぞ聞いてくれた。実はもう決めてるんだよね」
「え、そうなんですか？何て名前ですか？」
「勿体ぶってないで教えろよ光弥。気になるだろ？」
「まあまあそんな慌てないで下さいよ。では俺のヴィランネームを発表しまーす。俺のヴィランネームは＿＿」
光弥は自分のヴィランネームとその意味を発表した。
「へぇー。お前らしくて良いんじゃねぇか？」
「俺も良いと思うぞ」
「カッコイイです！」
「良いセンスしてるな！流石だぜ光弥！死柄木、お前も何か言ってやれよ」
「まぁ、お前がそれで良いなら良いんじゃねぇか？」
素っ気なく言った弔を、「ったく、素直じゃねぇなぁ死柄木！」とトゥワイスが肘で突っつく。
「うるせぇ」と弔はそっぽを向いた。
その光景に光弥はクスクスと笑う。
本当にいつも通りに戻ったようだ。
そして、ふぅっと息を吐き、「あの、皆さんに一つお願いがあるんです」と言った。
「お願い？」
「はい。これから俺の事は"光弥"じゃなくて、ヴィランネームで呼んでください」
「何でですか？」
「せっかくヴィランネームを付けたわけだし。それに、爆豪光弥っていう人間はもう居なくなるからさ」
そう言ってニッコリと笑った光弥に、誰もが謎の悪寒を感じた。
自分達の前にいるのは光弥のはずなのに、何か別のモノのような気がする。
もしかしたら、もう何もかも手遅れなのかもしれない。
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真昼 - 下のコメントの名前「明日香」になっていますが、「真昼」の間違いです(⌒-⌒; ) (2023年4月3日 22時) (
レス) @page44 id: 4aa49d82fe (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 更新されていて気付いたら叫んでいたそうです(〃ω〃) とても嬉しかったです！！無理しない程度に頑張って下さい！ (2023年4月3日 21時) (レス) id: 4aa49d82fe (このIDを非表示/違反報告)
s a e(プロフ) - ゆっくりでいいので、投稿待ってます！ (2023年2月19日 22時) (レス) @page42 id: 2f57eaf439 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - ナツさん» お気になさらずに！省略すると分かんなくなっちゃうときってよくあるので大丈夫ですよ！作品の更新楽しみに待ってます！頑張ってください！ (2023年1月20日 22時) (レス) id: fd40c107eb (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - シオンさん» 指摘ありがとうございます！こちらのミスです、すみません！ (2023年1月20日 22時) (レス) @page42 id: 5b941b1f0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツ | 作成日時：2022年2月19日 9時
