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ー小鳥遊side
日下部さんの問いかけに断る理由なんてなく、二つ返事で承諾をする。
そんな私の返事を聞いた日下部さんは、下を向きながらも、覚悟を決めたようにリュックの紐を握る。
「……その、………すみません、自分から言ったのにも関わらず……言葉が浮かばなく……」
そう言葉を紡ぎながら、涙を浮かべたのか目が潤んでくる日下部さん。
思わず、今にも泣き出してしまいそうな日下部さんの手を、両手で包む。
急な私の行動に驚いたのか、日下部さんは下を向いていた顔を上げて私の顔を見つめてきた。
……こんな美人さんの手を握ってしまった。後で死ぬほど謝罪しよう。
『……ゆっくりで、大丈夫です。私は、いくらでも待ちます』
何上から目線で言ってんだ私……何様だよ……
と、思いながらも、日下部さんの手を握る私の力は強まるばかりで。
痛くないだろうか……なんて考えていると、少し目を見開いた後、すぐに安心したような微笑みを浮かべている日下部さん。
「ありがとうございます。小鳥遊さん」
と、私の手を握り返す。
その後、途中途中で言葉を詰まらせながらも、銀杏高校を入学した理由を伝えてくれる日下部さん。
亡きお父様との約束。それを果たす為、お父様の仰っていた、銀杏高校で「彼ら」を救う為。
…あまりにも壮大なスケールの話に、私なんかが口出し出来ることじゃない事は、重々承知だが……
私もそうだったから、と言葉をかける。
『……話してくださって、ありがとうございます。……私なんかが役に立つのか、分からないですけど…私に出来ることなら、何だってします。…だから、』
一人で抱え込むのは、やめてくださいね。と、溢れてしまった彼女の涙を指で拭う。
……日下部さんは、今日初めて会った私でさえ、優しくて裏が無い真っ直ぐな方だと分かる。
だからこそ、ちゃんと人を頼って欲しい。
そんな思いを込めながら、彼女の頭にポン、と手を置く。
私の言動の後、固まってしまった日下部さん。
……初日から馴れ馴れし過ぎたかもしれん……と一人反省していると、
固まっていたはずの日下部さんに急に腕を引かれ、抱きしめられる様な体勢になる。
だきしめられ………はっ！？……え、は！？
「はっ……！えっと、ありがとうございました！あっ……私こっちの道なので、し、失礼します！また明日！」
未だに固まっている私を置いて、分かれ道を走って去っていってしまう真っ赤な日下部さん。
……あ、ハンカチ落としていっちゃった………
「……飛鳥の言っていたそういうとこがある、とは……この事………！」
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野(プロフ) - ふゆうさん» ふゆうさんコメントありがとうございます！夢主ちゃん、気に入って頂けて嬉しいです！更新遅れてしまうかうかもですが頑張ります！改めてありがとうございます！ (2022年8月29日 12時) (
レス) id: 6409adcc55 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆう - 夢主ちゃんが凄く私の好みです！これからも頑張ってください！更新楽しみに待っております！ (2022年8月29日 8時) (レス) @page2 id: 34f774734d (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - さくらさん» さくらさん！コメントありがとうございます！更新遅れてしまうかもですがさくらさんのコメントを励みに頑張ります！改めてありがとうございます！ (2022年8月28日 18時) (レス) id: 6409adcc55 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 更新頑張ってください！楽しみにしてますっ (2022年8月28日 18時) (レス) id: 4df3f6feac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：野 | 作成日時：2022年8月28日 17時
