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ー小鳥遊side
そのまま姫抱きで教室の前に着き、流石に降ろしてくれと頼んだら今度は腰を抱いてきた政宗。
…そういう意味じゃないんだが。こいつスキンシップ好き過ぎじゃないか?
もうコイツには突っ込まないこととし、ドアから教室の様子を覗くともう大半の生徒が着いていたようで、殆どの席が埋まっていた。
教室に入ると同時に大量の視線が突き刺さり、クラスメイトの人達からバッと顔を逸らす。
…見られただけでこれとか…私はこの学校で生きていけるのだろうか……
そんな私とは真逆で、視線が突き刺さっても尚堂々としている政宗につられて壁に寄り掛かり、教室を見渡す。
『うぉ…流石名だたる不良校……』
と声を漏らしてしまう位には、いかにも不良校…という感じのクラスメイトの人達。そんな彼らには似ても似つかない、どこか考え込んでいるような日下部さんを見つけた。
先程の謝罪をしに行かねば…!と日下部さんの席へ向かおうとしたと同時に、金髪の人が教室に入ってき、教室の空気が変わる。
…完全にタイミングを逃してしまった。
『…あれは…確か、武田信玄さん…』
「…彼奴を知っているのか」
『あぁ。まぁ、たまたま見かけたぐらいだが……』
「ふぅん…」
先程見かけた武田さんの顔が目に入って思わず言葉を漏らすと、どこか不服そうに武田さんを睨む政宗。そんな政宗の目に『やめなさい』と手を重ねる。
「…だてたか…やはり良きでございます…!」
「……みやびちゃん、それ何なん?」
そんな私達を見つめ、両手で口を隠しながらまたもやよく分からない言葉を呟く日下部さんに、日下部さんの言葉に首を傾げる豊臣さん。
少女漫画でよく見る、ときめくヒロインのようなポーズ。日下部さんのような美人だとやはり絵になる。
…何故私達を見てそうなるのかは謎だが。
そんな日下部さんを見つめていると、ドカッと効果音の着く勢いで堂々と席に座る武田さん。
…さっきも思ったが、やっぱり迫力が凄い……
「武田ァ、お前上杉とサシで勝負して勝てなかったらしいじゃねぇか」
そう言いながら席を立ち、武田さんに近づく銀髪の人。
…上杉さんとサシで勝負……というか、あんな爽やかを具現化したような人でも、ケンカとかするのか……しかも、めちゃくちゃケンカが強そうな武田さんと…
「川中島の戦いですね!」
「しっー!」
銀髪の人の言葉が少し信じ難く上杉さんを凝視していると、凄い勢いで立ち上がり叫ぶ日下部さんに、日下部さんと同じ勢いで立ち上がって必死に宥める豊臣さん。
…川中島…どこかの地名か…?
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野(プロフ) - ふゆうさん» ふゆうさんコメントありがとうございます!夢主ちゃん、気に入って頂けて嬉しいです!更新遅れてしまうかうかもですが頑張ります!改めてありがとうございます! (2022年8月29日 12時) (レス) id: 6409adcc55 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆう - 夢主ちゃんが凄く私の好みです!これからも頑張ってください!更新楽しみに待っております! (2022年8月29日 8時) (レス) @page2 id: 34f774734d (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - さくらさん» さくらさん!コメントありがとうございます!更新遅れてしまうかもですがさくらさんのコメントを励みに頑張ります!改めてありがとうございます! (2022年8月28日 18時) (レス) id: 6409adcc55 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 更新頑張ってください!楽しみにしてますっ (2022年8月28日 18時) (レス) id: 4df3f6feac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:野 | 作成日時:2022年8月28日 17時