ユウくん ページ3
▽
転んだわたしに手を差し伸べて
立たせてくれたマナちゃん
本当に優しい子で、
少しゆっくりと歩いてくれた
マナ「今日見た中で何が一番良さそうだった？」
A「わたしはまだ全然決まってなくて。マナちゃんは？」
マナ「わたしは軽音楽部！」
A「やっぱり！なんとなくそうだろうなあと思ってたの。」
マナ「ほんと？なんか嬉しいな。」
A「今日は一緒にまわってくれてありがとう。」
マナ「こっちこそ。一応明日も残りのところまわってみよっか。」
A「うん！そうする。」
校門でそう約束して
お互い「ばいばい」、「また明日ね」
そんな言葉を交わしてわたしは家路につく
マナちゃんは今日、
彼氏とデートするんだって
高校でもう彼氏できたの？って聞いたら
そうじゃなくて、中学校から続いてるらしい
やっぱり、マナちゃんはモテる
でも、わたしはこの容姿、この体型
マナちゃんのようにはいかないみたい
この学校で、好きな人できるのかなあ
そんなことを考えてたら、後ろから声がした
「A。」
ふりかえると、そこにいたのは
同じクラスの男の子のユウくん
話したこともないけど気づいてくれて
ちょっとびっくり
そしてちょっとどきどき
話したことないからどう話せばいいのか
全然わかんないの
それにわたしは男の子と仲良くなったことが
ほとんどないから
ユウ「部活決まった？」
A「ううん、まだ。」
ユウ「そっか。」
A「ユウくんは？」
ユウ「俺は春休みからここのバスケ部入らせてもらってるよ。」
A「そうなんだ。」
ユウ「マネージャー募集してるから、もしよかったら今度みにきてね。」
A「うん！ありがとう。」
初めて話すのはちょっと緊張したけど
それなりにうまく話せたと思う
バスケ部のマネージャーかあ
わたしにできるのかな
ルールもすこししか知らないけど
.
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作者名：いちご | 作成日時：2018年7月15日 21時
