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渉side
ピンポンを鳴らして暫くすると、ガチャリと扉が開く。
貴「はーい。…あ、渉か。」
渉「…よっ」
扉を開けたのは、紺色のノースリーブのワンピースを着たA。
そのワンピースの生地が少し薄いからか、体のラインが案外くっきりと見え、スタイルの良さがわかる。
色っぽいなあ…って俺は変態か!!!
心の中で自分をぶん殴る。
貴「どした?私は早くお風呂入って寝たいんだー。用事がないなら頭にその辺の葉っぱ乗せてチワワにでも化けて」
渉「あれ、俺ってこの夢小説でたぬき扱いされてく感じ?」
貴「んなメタい事を言うんじゃない。…で?夜中にどしたの?」
俺の顔を少し覗き込んで首を傾げるA。
渉「あ、いや、今日のスーパーの件でさ、話したい事あって」
俺はドキドキを堪えてそう言う。
貴「…ああ、そういうことね。上がってく?」
さっきより大きく扉を開け、微笑を含めて俺にそう言うA。
渉「あ、じゃあお邪魔しまーすっ」
遠慮なく上がらせてもらうことにした。
……よし、ちゃんと伝えるんだ。“俺はAを信じてる”って。
中に上がらせてもらい、二人して少し小さめのソファーに腰掛ける。
そして俺は意を決して、大きく息を吸って、大きな声を出す。
渉「お、俺は!」
貴「?」
渉「Aがスーパーで言ってたこと、信じてるから…!!」
目をぎゅっと瞑って、膝の上でぎゅっと拳を握って、そう言った。
…なんか少女漫画とかでよく見る、女の子が好きな男の子に告白した場面みたいだな笑
片目を開けてみると、少し目を見開いたAがうかがえた。
その表情はすぐに笑顔に変わる。
貴「…そっか。本当にありがとう、渉。嬉しい!」
いつもより明るめにそう言い、俺の頭を撫でるA。
渉「ちょっ、撫でんなって!!俺中学生!!!お前と同い年!!!」
貴「ああ、ごめんごめん。真冬にやってたからつい…」
渉「まふゆ?」
聞いたことのない名前に少し疑問を持つ。
貴「件のスーパーの男の子の名前。…いろいろ説明しなきゃいけない事があるから、よく聞いて?」
渉「おう。」
俺はその日、Aの母さんが帰って来る時間まで、真剣に話を聞いた。
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雛紗(プロフ) - 間に合っ…てないですねすみません、 (2020年2月29日 0時) (レス) id: db311f7197 (このIDを非表示/違反報告)
雛紗(プロフ) - 朔夜さん» ひょわああありがとうございます!!!! (2020年2月13日 23時) (レス) id: db311f7197 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - おかえりなさい!ずっと待ってました!これからも楽しみにしています! (2020年2月13日 22時) (レス) id: e3cb926ca0 (このIDを非表示/違反報告)
雛紗(プロフ) - Aliceさん» なんか天使が来たわ (2018年10月9日 22時) (レス) id: db311f7197 (このIDを非表示/違反報告)
雛紗(プロフ) - *Momijiさん» ネット上ではね…笑 リアルの世界ではもうなんか要らんものみたいに扱われて辛いでござる…(コメ欄言うことじゃない←)なのでネットが生き甲斐なのでござる)^o^( (2018年9月11日 11時) (レス) id: db311f7197 (このIDを非表示/違反報告)
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