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「行ってきます！！」
あの後、猛スピードで準備して
家を出た。
よし、これで会わないだろう。
西畑「お前、遅いわ。」
「うわ、西畑大吾なんでいるの。」
西畑「何回も言わすなって！
迎えいく言うたやん！！」
「頼んでないし！」
西畑「お前のお母さんと約束したんやって！」
「明日からは来なくていいから！」
西畑大吾を無視して歩き出す。
西畑「おい！」
聞こえない聞こえない。知らんぷり。
西畑「おいって！」
パシっと手首を掴まれる。
なんかデジャブだな。
「何！」
西畑「学校、そっちやない。」
「……。」
なんたる、失態。
穴があったら入りたいとはこの事。
いたずらっ子が笑うような
笑みを浮かべる西畑大吾。
西畑「ほら、一人で行けんやん。
ほな、行くでー。」
そのまま私の手首を掴んで
歩き出す西畑大吾。
え？このまま行く気？
「ちょっと、手、離してよ。」
西畑「また、迷子になったらあかんて。」
「西畑大吾と歩いて
迷子になるほど方向音痴じゃないし。」
西畑「それ。」
どれだよ。
西畑「その西畑大吾って
フルネームで呼ぶのやめてくれへん？」
「じゃあ、なんて呼べばいいの。」
西畑「大吾でええって。」
「やだ。」
西畑「なんでやねん！」
東京にいた時だって
男子とあんま話さなかったから
名前呼びしてたのなんていない。
なのに、昨日会ったばかりの人
名前で呼ぶなんて無理。
「西畑くんでいいでしょ。」
西畑「なんか、距離あるわー。
せめて、大吾くんやない？」
「無理だって。」
男子に免疫がない私は
正直、手首を掴まれて歩いてる
この状況も信じられない。
昨日の曲がり角のだって
心臓爆発するかと思ってたし。
西畑「もしかして、免疫ない？」
「は！？」
西畑「分かりやすく赤くなんなってー。
昨日だってそうやったし。」
昨日…
昨日も赤くなってたなんて恥ずかしすぎる。
赤くなってると言われて私自身、
顔が熱くなるのを感じてた。
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作者名：お豆腐メンタル | 作成日時：2019年4月13日 1時
