Misunderstanding (ページ28)

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小瀧side

｢.......A、聞きたいことあるんやけど｣

気だるげにスーツから部屋着に着替えたAに
一声かける。

本人は少し驚いた顔をしたけど
一瞬でいつもの顔に戻る

今日、お昼に見た事。
しげからは特に何か聞くわけでもなく

やっぱり本人に聞いた方が早いと考えた

小｢Aさ、しげと付き合ってんの....？｣

これでもし｢うん｣なんて帰ってきたらと思うと

悲しくなってしまう

もっと早く再開しとけばしげより
先に俺のもんになってたかなとか考えたり

A｢.......やめて。｣

｢ほんまなん？｣

A｢小瀧には関係ないでしょ
しげと何かあろうとなかろうと。｣

不機嫌そうにそう言って

冷たくあしらうA

曖昧な答えと昔とは違う
距離感のある呼び方に

モヤモヤが大きくなる

｢.......小瀧やない。
昔みたいにのんちゃんって呼んでっ｣

そう言ってAの頬をムギュっと掴む

昔よくやっていた事。

｢昔みたいにって何。小瀧でしょ｣

さらに不機嫌そうにするA
身長差で開いた距離から

キッと睨みつけられる

小｢違う。A俺に会ってからなんでそんなに冷たいん？しげとは仲良いのに.......｣

｢別に。しげとも仲良くないし｣

別にってなに

面倒くさそうな顔でそう返されると

俺自身もちゃんとハッキリして貰わないと

イライラしてしまう

小｢.......仲良くないのにこう言う事するんや｣

しげにやられてたみたいに
ギュッと抱き寄せる

本人は驚いたようでどこか冷静

｢またこれかよ｣と言わんばかりの顔をする

何だかそれが悔しい

｢ちょ、っと。離してよ｣

小｢しげのときは嫌がってなかった｣

顔を真っ赤にして
抱きしめられた様子がまた
脳裏に浮かぶと自然と力が籠る