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いつもの様に学校から帰って
制服も着替えずに望の家へ。



全てがいつも通り

家を出る前にお母さんから「迷惑かけないのよ〜」
って言われた事も。

のんちゃんの家に入っておばさんに「いらっしゃい」
って言われた事も。

のんちゃんの部屋にノックもせず入ってしまった事も。









唯一違うのは

のんちゃんの部屋に
のんちゃんと下着姿の女のコが居たぐらい



お互い何も言わず
まるで時が止まったかのように黙り込む


どうすることもできず


「ごめん」っと口を噛み締めて

逃げるように帰ることしか出来なかった



心臓はバクバクしていて

まるで焼き付けられたかのように

生々しくあの光景が浮かんでくる


のんちゃんに馬乗りになってた女のコ
びっくりした顔でこちらを見るのんちゃん


ただただ驚いた顔しかできなかった私





急いで家に帰って自分の部屋に閉じこもった




ぐるぐると色々な考えが浮き出てきて

パニック状態




なんでのんちゃんの部屋に下着姿の女のコがいるの?

どうしておばさんは何も言ってくれなかったの?

のんちゃんは彼女がいたの?

あの姿であの状態ってことは.......?



想像しただけで気持ちが悪い。






私の中ののんちゃんはなんだったの??


私がのんちゃんだけは違うって勝手に思ってただけ?



今までのは全部押し付け?







そう思った瞬間

何だかもう、「気持ちわるい」って言うよりも
「勝手に理想化しててごめんなさい」になってしまい




のんちゃんに合わせる顔がなくなってしまった





次の日から前みたいに私がのんちゃんを頼ることは無くなったし

一緒に登下校するのも段々無くなってしまった



毎日話してたはずの会話も日が経つにつれて無くなったし

顔を合わせることさえも




そんなことをしているうちに

高校の3年間なんてあっという間で


気がつけばのんちゃんと話すどころか

関わることさえもないまま
卒業してしまった





卒業後はどちらも家を出て一人暮らしを初め

結局最後にのんちゃんの顔を見たのは
「第二ボタンをください」っと騒いでる女子に対して
困った顔で笑うのんちゃんだけ




あれからもう何年音信不通なんだろうね

私はもう短大を卒業して22歳の社会人だよ

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作者名: | 作成日時:2019年5月25日 18時

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