金曜の夜でもゲラゲラポー Part2 (ページ17)

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A『そういうものなのかな…』

そう呟く私にウィスパーが言った。

ウィスパー「カンチくんのいう通りですよ。」

そう言うとこんなふうに続けた。

ウィスパー「偉大な人物というものは、常に時代の最先端をいくものです。」

ワンフレンド「それに、今では有名な人物も、ハナから認められていたわけじゃないワン。」

と、ワンフレンドも続ける。

ウィスパー「それに、見てください！このフォルム！なかなかに悪くないと思いますよ！うぃす！」

と、ウィスパーがフォローするも

A『んー…』

なかなかピンとくる感じでもなかった。

芸術って難しいや…

そう思っていると

カンチ「展示も粗方見終わったし、もう帰ろうか。」

と口を開いた。

A『そーだね。』

私も即座にそれに賛成する。

早速私たちはエントランスに向かう。

カンチ「あー楽しかった。やっぱモテたいんなら、こういう知的な趣味を持つことも大事だよねえ。」

カンチがしみじみと呟く。

A『そーいうもんなのかな…』

やっぱり私にはよく分からない。

カンチ「残念ながら探し物は見つからなかったけど。」

と、カンチがまゆをひそめる。

A『探し物って？』

カンチ「実は最近、この博物館に変なウワサがあるんだよね。」

それってもしかして…

A『展示品が動き出すとかいうやつ？』

そう言うとカンチは驚いたように私を見る。

カンチ「えっ！？Aもうそれ知ってたの！？」

A『ん、まあね。』

あの娘についさっき聞いてきたから。

娘やめい。by作者

すると、背後でひそひそと話す声が聞こえてきた。

受付嬢「ねえ、あのウワサって本当なのかな…」

受付嬢「もしかして…夜になると動き出すっていうあの…？」

どうやら、このウワサは、受付嬢さんたちの間でもかなり有名なものらしい。

受付嬢「そう。それで私、見ちゃったの…展示室の隅で目を光らせて、今にも動き出しそうなあの大鎧の姿を…」

その発言に私たちは驚きを隠せなかった。

するとカンチは嬉しそうに言った。

カンチ「今の聞いた…！？夜になると動き出す大鎧の秘密…とんでもない事実が隠されているかも！それに、この前の化学特集で、後々科学の力で幽霊や、妖怪の事が分かってくる事が書かれていたんだ！ボクはその妖怪や幽霊が本当にいるのかをこの目で確かめてみたいんだ！」

そう目を輝かせて言うカンチを前に、私は悩んでいた。

A『ウィスパー…これ、悪い妖怪か何かだったら…』