第2話 ページ3
休憩が入りアルスラーンは女官に足を磨かせて、Aは、ヴァフリーズの横に立っていた。
「つまらない……何故大将軍ヴァフリーズは父上の遠征に同行しなかったのだ?お陰で毎日剣の稽古に付き合わされて散々だ」
「ここ、王都エクバターナの守護が此度私に与えられた任務です。西のルシタニアのみならず、東方の国々もこの都を狙っておりますゆえ油断はなりませぬ。」
「そんなに忙しいなら私に剣の稽古などつけてくれなくても良いのに…」
「アルスラーン、お前……ただたんに剣の稽古がしたくないだけ……だろう?」
アルスラーンはその言葉を聞いた途端、急に焦りだし、慌ただしく喋った
「そ…それは………いや、国を守らなければ国民が……守れぬ!!そのためには……ここにいる……ヴァフリーズが私より国のことに全力を……尽くしてほしのだ!」
「その様子……図星のようだな。………いいか、アルスラーン…よーく聞け。父上が退位なされたらお前が王になるのだ。国から信頼され、強く、勇ましい王じゃないといけないんだ。そのためには、今のうちから修行しなければならない。そのために、私やヴァフリーズ、いろんな人がいるのだからな(ニコッ」
Aはアルスラーンに優しい言葉を語った。その笑顔は大切な人を思う優しい微笑みだった。
「王女の言うとおりでございますぞ!殿下。それに殿下は初陣もまだですから、その日に備えて剣を鍛えておきませんと!剣の基本ができているだけでも立ち居振る舞いがしゃんとして見えるのです!」
「分かっているよ!分かっているけど……」
「けど…………なんだ?」
「けど……………分からぬ………」
それを聞きAは大声で笑った。
「ハッハッハッ!!アルスラーン、その答えを見つけ出せ。そうすればお前も父上に一歩、近づけるはずだ。よいな?」
「……………はい……」
その返事はとてもおぼつかないようだった。一通りの会話は終わり、アルスラーン達は王宮へと戻っていった。
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ゆき - この作品にはまりました!どんどん更新してください!楽しみにしてます(^-^) (2016年3月18日 23時) (レス) id: 5fb2a3556e (このIDを非表示/違反報告)
水桜華(プロフ) - レッドび〜んさん» 有り難うございます!更新……是非早く更新出来るように頑張ります!! (2015年4月12日 21時) (レス) id: e9fbb0a5b3 (このIDを非表示/違反報告)
レッドび〜ん - 面白いです!更新頑張って下さい、応援してます(^^) (2015年4月12日 17時) (レス) id: a96445016c (このIDを非表示/違反報告)
水桜華(プロフ) - カフラさん» ご指摘有難うございます!!私は頭が悪いので即位とか退位の意味がわかりませんでした……本当に有り難うございます!これからも頑張りたいと思います! (2015年4月11日 8時) (レス) id: e9fbb0a5b3 (このIDを非表示/違反報告)
カフラ - おもしろいです!続きが楽しみです!ちなみに2話目ですが、即位とは王になることです。なので、アンドラゴラス王が退位しない限り、アルスラーンは即位出来ません。参考までに。 (2015年4月11日 3時) (レス) id: 46c73f3342 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水桜華 | 作者ホームページ:
作成日時:2015年4月7日 15時