39 浮かれぽんち ページ9
「それで？明日が問題の“デート“なのね？」
「それは三宅さんが言っただけで！」
「でも立派なデートだと思うけどなぁ」
「…勘違いはしたくないの。傷つきたくない」
瞬のことは忘れたわけではない。
ちょっとだけ、恋愛に対して臆病になっているのは自分でもわかってた。
瞬とのことがなければ、もしかして三宅さん私のこと意識してくれてるんじゃないかって思っちゃうはず。
「それじゃあもう何もできないよ」
「そうだけどさ」
「まーわかるよ？瞬くんとも結構長かったわけだし」
瞬とは3年付き合ってた。
まさか、浮気されるだなんて思いもしなかった。
長くいた人が離れていく恐怖が、むくむくと心の中で立ち上がる。
｢でもさ、瞬くんと三宅さんは違うじゃん？｣
｢うん｣
｢私たちは会ったことないから分からないけど、どうでもいい子相手には“デート”なんて言葉使って誘わないよ｣
｢確かにそーじゃん！自信もってよA｣
ね、と言って、この話はいったん区切るかのように店員さんを呼び止めた。
「焼き鳥の塩ください」
「私は茶碗蒸し」
なんだか2人がいつも通りにしてくれてるのが嬉しくなった。
うじうじしてちゃ、だめだ。
｢とりあえず、明日は楽しむ｣
｢うん！それが一番だ｣
｢そうとなったら、今日は早く解散しなきゃ。ちゃんとスキンケアして、しっかり寝て、一番可愛いAで会わなきゃね｣
2人の助言もあって、その日は早く解散した。
家に帰ると、「まぁ、俺がAちゃんとデートしたいだけだけどねー」って三宅さんの声が頭の中で再生された。
意識しないようにしても、一人暮らしの静かな家ではつい思い出してしまう。
「そんな人モテるに決まってんじゃんかー」
本人には絶対に届かないのをいいことに、愚痴を言ってみる。
でもやっぱり。
うきうきしちゃって、できるだけ可愛い私で会いたい。
とっておきの日のパックをして、入念にマッサージをして、ちょっと浮かれて好きな曲をハミングした。
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いちご(プロフ) - たすくさん» とても好きな作品です。いつか続きが読めることを心待ちにしております…！ (2022年1月13日 6時) (
レス) id: c0a7076b19 (このIDを非表示/違反報告)
丸メガネ(プロフ) - この小説本当に大好きです。たすく様の続けやすい更新頻度で頑張ってください。応援しています。 (2021年11月27日 13時) (レス) @page32 id: d2b1880b5d (このIDを非表示/違反報告)
さっぷる(プロフ) - たすくさん» 更新とご返信、ありがとうございます！今回も素敵なお話で、益々続きが楽しみになりました！ご自分のペースでゆっくり更新なさってくださいね〜！ (2021年8月24日 2時) (レス) id: 0ad332718e (このIDを非表示/違反報告)
たすく(プロフ) - さっぷるさん» さっぷるさん、いつもコメントありがとうございます。やっと更新することができました。これからも楽しんでいただけると嬉しいです！ (2021年8月22日 23時) (レス) id: 33661927ce (このIDを非表示/違反報告)
たすく(プロフ) - NAOさん» NAOさん、コメントありがとうございます。そしてお久しぶりです。読み返していただいているなんでありがとうございます...！これからもちょくちょく更新していくので、楽しみにしてもらえると嬉しいです^ ^ (2021年8月22日 23時) (レス) id: 33661927ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たすく | 作成日時：2019年4月28日 17時
