59 笑顔が素敵 ページ29
待ち合わせ場所に行くと、三宅さんはもう着いていた。
相変わらず今日もおしゃれ。
「昨日はありがとうね」
「いえ、体調良くなったみたいでよかったです」
「Aちゃんの看病のおかげだよ」
「お役に立てましたか？」
「もちろんだよ！」
目的のおかゆのお店に向かいながら一人暮らしで風邪引いた時の大変さやら心細さやらを語って、しんどいよねと盛り上がる。
「Aちゃんもなんかあったら言うんだよ？」
「もう何度も三宅さんに助けられてますよ」
「そうかな」
「何度も家に送ってもらってますし」
「あぁ、なんか懐かしいね」
一息処で井ノ原さんと飲んだ時、私が酔っ払ったところを三宅さんが引き取ってくれて、家まで送ってもらったことを思い出す。
三宅さんも思い出したのか、懐かしそうな顔をした。
「あの時、このままじゃAちゃんを井ノ原くんに取られるって思ったんだよね」
「え？」
「腕組んで歩いてる2人見たらなんかヤキモチ焼いちゃってさ。取られたくないなって、思ったんだよ」
「井ノ原さんとはいいお友達ですよ」
そう言うと、三宅さんは「そっか」と小さく呟いた。
「じゃあ、好きな人は本当に井ノ原くんじゃないんだ」
「え…」
「井ノ原くんだと思ってたけど、俺が知ってる人とは限らないもんね」
知ってるも何も、本人なんだけどな。そう思うとなんだか面白くなってしまって、思わず笑みがこぼれてしまった。
「三宅さんも好きな人がいるって言ってましたね」
「うん」
「どんな人なんですか？」
「…笑顔が素敵なんだよね」
きっと今、好きな人を思い浮かべている三宅さんは、すごく幸せそうな顔をしていた。
この前お店で話したあの店員さんかな。仲よさそうだったし。
それとも、お店に来てくれるお客さんとか？あのお店にいたらきっと誰でも素敵な笑顔になる。
おかゆのお店はあんまり混んでいなくて、眺めのいいソファー席に案内された。
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いちご(プロフ) - たすくさん» とても好きな作品です。いつか続きが読めることを心待ちにしております…！ (2022年1月13日 6時) (
レス) id: c0a7076b19 (このIDを非表示/違反報告)
丸メガネ(プロフ) - この小説本当に大好きです。たすく様の続けやすい更新頻度で頑張ってください。応援しています。 (2021年11月27日 13時) (レス) @page32 id: d2b1880b5d (このIDを非表示/違反報告)
さっぷる(プロフ) - たすくさん» 更新とご返信、ありがとうございます！今回も素敵なお話で、益々続きが楽しみになりました！ご自分のペースでゆっくり更新なさってくださいね〜！ (2021年8月24日 2時) (レス) id: 0ad332718e (このIDを非表示/違反報告)
たすく(プロフ) - さっぷるさん» さっぷるさん、いつもコメントありがとうございます。やっと更新することができました。これからも楽しんでいただけると嬉しいです！ (2021年8月22日 23時) (レス) id: 33661927ce (このIDを非表示/違反報告)
たすく(プロフ) - NAOさん» NAOさん、コメントありがとうございます。そしてお久しぶりです。読み返していただいているなんでありがとうございます...！これからもちょくちょく更新していくので、楽しみにしてもらえると嬉しいです^ ^ (2021年8月22日 23時) (レス) id: 33661927ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たすく | 作成日時：2019年4月28日 17時
