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55 弱った ページ25

お部屋に入れてもらうと、健さんはソファに雪崩れるように寝転がった。

「ちょ、健さん!そんなとこで寝たら悪化しますよ」
「動けない...」
「ベッド、どこですか?」

熱が相当高いのか、息まで熱くなった健さんを支えて、ベッドルームに連れて行く。

間接照明とかがあっておしゃれな部屋だった。
ベッドに座らせると、そのまま倒れるように寝始めた。

しんどいところお邪魔して大丈夫なのかな...と思いつつ、もう入ってしまったのだから居られる間は看病しよう。


一息処のお弁当は、お二人が考えて胃に優しいものにしてあったけど、今は食べられそうになかった。
健さんも風邪ひいた時にアイスとかゼリー食べたくなる人かな?

とりあえずおでこに冷やしたタオルを置いて、キッチンにお邪魔してコップに水を入れて再度テーブルに置いてから、鍵を借りて一旦部屋を出た。


必要そうなものを適当に買って戻る。

起きちゃったかな?ゆっくり寝られたかな?

ベッドルームに行くと、用意して行った水を飲んでいた。

「夢じゃなかったんだ」
「え?」
「俺、熱にうなされてAちゃんが家に来る妄想でもしたのかと思ってた」

いつもよりも心許ない笑顔を見せて、ありがとうね、と言った。

「とりあえず、冷えピタとか買ってきました。アイスかゼリー食べますか?」
「助かる、アイスがいいな」
「タオル、もらっちゃいますね」

アイスを渡してタオルを受け取ると、健さんの体温でもうぬるくなっていた。

「冷えピタもしましょう」
「ん」

そう言うと、健さんは無言で顔にかかっていた前髪をあげた。

...貼ってってこと?
ちょっとポヤポヤしてるせいか、そのまま待機している。

不意打ちで、ちょっと可愛い。
病人に可愛いとか思っちゃダメだろうけど、好きな人が弱った姿を見せてくれるのは嬉しい。

「違うか、」
「え?」
「いいえ、なんでもないです。アイス溶けちゃいますよ!」

うん、ってちょっと嬉しそうに蓋を開けるのを見てからタオルを持って洗面所に行った。

弱った姿を見せたくて見せてくれてるんじゃない、わたしが勝手に来たんだ。

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いちご(プロフ) - たすくさん» とても好きな作品です。いつか続きが読めることを心待ちにしております…! (2022年1月13日 6時) (レス) id: c0a7076b19 (このIDを非表示/違反報告)
丸メガネ(プロフ) - この小説本当に大好きです。たすく様の続けやすい更新頻度で頑張ってください。応援しています。 (2021年11月27日 13時) (レス) @page32 id: d2b1880b5d (このIDを非表示/違反報告)
さっぷる(プロフ) - たすくさん» 更新とご返信、ありがとうございます!今回も素敵なお話で、益々続きが楽しみになりました!ご自分のペースでゆっくり更新なさってくださいね〜! (2021年8月24日 2時) (レス) id: 0ad332718e (このIDを非表示/違反報告)
たすく(プロフ) - さっぷるさん» さっぷるさん、いつもコメントありがとうございます。やっと更新することができました。これからも楽しんでいただけると嬉しいです! (2021年8月22日 23時) (レス) id: 33661927ce (このIDを非表示/違反報告)
たすく(プロフ) - NAOさん» NAOさん、コメントありがとうございます。そしてお久しぶりです。読み返していただいているなんでありがとうございます...!これからもちょくちょく更新していくので、楽しみにしてもらえると嬉しいです^ ^ (2021年8月22日 23時) (レス) id: 33661927ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たすく | 作成日時:2019年4月28日 17時

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