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42 キャパオーバー ページ12

「そのワンピにも合うね」
「ほんとだ」
「それ見たことないな、新しく買った?」
「はい、ついつい可愛くて」
「今日のデートのために?」
「は…え!」

つい、はいって素直に言いそうになって。
でも三宅さんにはそんなのお見通しだった。

「そっかそっか、嬉しいなぁ。今日のために服買ったんだ」

ニヤニヤして、頬杖をつきながら顔を覗き込まれた。
恥ずかしくて思わず伏せる。

「…そんなの誘導尋問です」
「似合ってる。可愛い」


耐えられなくなって、うーって小さく唸ってると、また笑われた。

ちょうど料理が届いて救われる。


おすすめの生パスタは本当に美味しくて、今日の日替わりランチのメニューは魚介類のパスタだった。

「おいしー!」
「でしょ!俺そっちも食べてみたい」
「どうぞ!」

スプーンとフォークをお皿の端に避けて渡すと、三宅さんはそれを使って食べた。

「……。」
間接キスじゃん。とか思っちゃう私、やめて!

思わずじっと見つめていると、パスタを口に運んだまま、ん?と見返された。

「あ、ごめ、やだった?」
「全然!」
「俺の使うと味混ざるから悪いなと思って。でもこっちのがやだよね、間接キスとか」
「いえいえいえ!そんな!」

必死に手を振りながら否定すると、また笑われた。

「わかったから。そんな必死になんなくても。」
「…うん」

三宅さんからも1口もらって、自分のお皿が帰ってきた。どっちも美味しい。

三宅さんの使ったシルバー…なんて思いながらパクッと思い切って口に運ぶ。


「…かわいいなぁ」
「ん?」
「んーん、なんでもない。おいし?」
「すっごく美味しい」

アハハって笑う三宅さん。

かわいい、なんて。
思わず聞こえなかった振りをしてしまうほど、もう私の幸せのキャパを超えていた。

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いちご(プロフ) - たすくさん» とても好きな作品です。いつか続きが読めることを心待ちにしております…! (2022年1月13日 6時) (レス) id: c0a7076b19 (このIDを非表示/違反報告)
丸メガネ(プロフ) - この小説本当に大好きです。たすく様の続けやすい更新頻度で頑張ってください。応援しています。 (2021年11月27日 13時) (レス) @page32 id: d2b1880b5d (このIDを非表示/違反報告)
さっぷる(プロフ) - たすくさん» 更新とご返信、ありがとうございます!今回も素敵なお話で、益々続きが楽しみになりました!ご自分のペースでゆっくり更新なさってくださいね〜! (2021年8月24日 2時) (レス) id: 0ad332718e (このIDを非表示/違反報告)
たすく(プロフ) - さっぷるさん» さっぷるさん、いつもコメントありがとうございます。やっと更新することができました。これからも楽しんでいただけると嬉しいです! (2021年8月22日 23時) (レス) id: 33661927ce (このIDを非表示/違反報告)
たすく(プロフ) - NAOさん» NAOさん、コメントありがとうございます。そしてお久しぶりです。読み返していただいているなんでありがとうございます...!これからもちょくちょく更新していくので、楽しみにしてもらえると嬉しいです^ ^ (2021年8月22日 23時) (レス) id: 33661927ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たすく | 作成日時:2019年4月28日 17時

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