生意気な後輩と６日目 ページ6
「あれ、こんな時間まで残ってんの珍しいやん」
「シャオちゃんもこんな時間に教室戻ってくるなんてどうしたの？」
「数学のワーク忘れててん。明日提出やろ？」
「まだやってなかったの？」
「数学苦手やねんもん」
そう言ってから何かを思いついたように声をあげて、こちらへ近づいてきて手を合わせた。
「A先生っ！課題部分だけでもええから教えてくださいっ！」
「私あんまり教えるの得意ちゃうよ…」
「明日いちごみるく買ってくるから！」
「うーん…」
「プラスメロンパン！」
「のった！」
シャオちゃんの手を掴めばちょろいわ…と呟いたのが聞こえ、軽く睨みつければすみませんでした、と素直に謝られた。
「あ、その問題めっちゃ簡単だよ。この公式当てはめるだけ」
「どっち使うかわからんくなるねん」
「それは問題のこの部分見るの」
最後の方に向かうにつれて、計算間違いはたまにあるものの殆どは正解にたどり着くことが出来ていた。
「よーっしゃ終わった〜！これで家でゲームできるわ！」
「次からは早めにやっとこうね。シャオちゃん基本覚えたら数学できるから」
「じゃあ次の範囲もまた教えてや！」
「はいはい、気が向いたらね」
さて帰るか、と自分の席から腰をあげて思い出す。
急いでスマホを開けば着信履歴は凄いことになっており、アプリにも大量の通知が届いていた。
「しゃ、シャオちゃん…生徒会の会議っていつ終わった…？」
「ん？普通に俺が教室来るちょっと前やけど」
そう言われ時計を見ればシャオちゃんが来て30分は経っていた。
どこで待っているか連絡するのを忘れ、ましてやこんな長時間待たせてるのは流石に申し訳なさすぎる。
シャオちゃんと別れて急いで校門へ向かえば、門によしかかりながらスマホの画面を見つめるチーノくんの姿があった。
なんとなく話しかけづらくて少しそれを見つめていれば、その視線に気がついたのか綺麗な瞳がこちらを向いた。
「えっと…」
「帰りましょうか」
「えっ…う、うん…」
落ち着いた様子の彼の後ろを子供ように着いて歩く。
男の子だからか歩幅が広くてなかなか追いつけず、思わず駆け足になってしまう。
それに気づいたのか、彼は少し哀しい顔をしながら歩く速度を落とした。
「…チーノくん、怒ってる…よね」
「…怒ってるんとちゃいます」
「う、嘘つかんくてもええよ…私が悪かったから…ごめ＿＿」
「嘘じゃない！…嘘じゃ、ないんや」
揺れた瞳と目が合う。
「…先輩に、わかるはずないやん」
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芽樹。(プロフ) - 「かぎかっこ」さん» ありがとうございます。｢かぎかっこ｣さんのコメントが嬉しくてこちらまでにこにこしてしまいます。こちらこそいつも癒しをありがとうございます。ゆっくりではありますが、お待ちいただけたら幸いです。 (2019年9月20日 1時) (
レス) id: 4dfb0739ae (このIDを非表示/違反報告)
「かぎかっこ」(プロフ) - 完結おめでとうございます。お疲れ様でした！最初から最後まで2人が可愛くてずっとニコニコしながら読ませて頂きました。癒しをありがとうございます！次作も楽しみに待っておりますので、芽樹。さんのペースで頑張って下さい。応援しております。 (2019年9月19日 15時) (レス) id: af5934532f (このIDを非表示/違反報告)
芽樹。(プロフ) - まうるさん» コメントありがとうございます。ciくん沼へいらっしゃいませ！これからもciくんの魅力を伝えられるように頑張ります！ (2019年8月29日 7時) (レス) id: 4dfb0739ae (このIDを非表示/違反報告)
まうる - ciくん沼にハマってしまいましたわ.....ありがとうございます (2019年8月29日 2時) (レス) id: a48c43d4d7 (このIDを非表示/違反報告)
芽樹。(プロフ) - ソルティングさん» いえいえそんな！改めてリクエストありがとうございました。励みの言葉とても嬉しいです…！頑張ります！ (2019年7月15日 5時) (レス) id: 4dfb0739ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芽樹。 | 作成日時：2019年6月10日 20時
