生意気な恋人と熱 ４ ページ38
*少しだけ甘め注意
短くちぎられたうどんを食べる。
本当のことを言えば、味なんてわからなかった。
やけどAが頑張って作ってくれたんやから、美味しくないわけがないもん。
嗚呼、俺甘いんかなぁ、なんて思いつつ咀嚼する。
「…A、エプロンしてるんや」
「あ、つけたままだった」
ごめん、今外すね、と後ろのリボンを解こうとする彼女の手を力ない手で掴む。
「…外さんでええよ」
「え、そう…？」
「なんか、新婚っぽくてええやん」
そう言えば、顔を真っ赤にさせて驚いた顔でこちらを見る彼。
何やその顔、可愛い顔が台無しやで、なんて心の中で呟いてから笑みを零せば、茶化さんといて！と怒られてしまった。
茶化してないんやけどなぁ、と思いながらもう一口ちょうだい？と言えば素直に食べさせてくれるあたり可愛いよなぁ、なんて。
「りんごも食べる？」
「ん、たべる」
はーい、と返事をしてうどんをお盆の上に戻す彼女。
するとタイミング良く、机の上に置いてある彼女のスマホが鳴る。
大方親あたりだろう、なんて思いながらスマホを見つめれば彼女がそれを取ろうとベッドから足をおろした。
嗚呼、なんか勿体ないなぁ…なんて
彼女の腕を掴んでしまう。
「っ、チーノくん…？どうしたの？」
嗚呼、ほんまに勿体ない。
せっかく親がおらんのに、ふたりきりなのに、今のうちなら甘えてられるのに＿＿ベッドの上なのに。
こんなん逃すなんて、勿体ないやん。
だって俺かて男やもん。
こんなん我慢しろって方が酷やんけ。
そのまま彼女の華奢な身体を自分の腕の中に閉じこめた。
ぎゅうぎゅう、なんて擬音がつきそうなほど強く抱きしめる。
俺と同じシャンプーの香りがより気持ちを向上させる。
そのまま彼女の真っ白な首に舌を這わせれば、彼女が小さく声を漏らした。
可愛い。
もっともっと聞かして、なんて欲をどろりと吐き出そうとすれば家のチャイムが鳴る。
なんてタイミングの悪い…と思えば彼女に突き飛ばされてしまう。
「いっ、て…！」
「ば、ばか！」
涙目で首元を隠して部屋を出ていってしまう彼女。
俺一応病人なんやけどなぁ、と思いながらすりりんごを口に運ぶ。
「…さっきの方が甘かったなぁ」
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芽樹。(プロフ) - 「かぎかっこ」さん» ありがとうございます。｢かぎかっこ｣さんのコメントが嬉しくてこちらまでにこにこしてしまいます。こちらこそいつも癒しをありがとうございます。ゆっくりではありますが、お待ちいただけたら幸いです。 (2019年9月20日 1時) (
レス) id: 4dfb0739ae (このIDを非表示/違反報告)
「かぎかっこ」(プロフ) - 完結おめでとうございます。お疲れ様でした！最初から最後まで2人が可愛くてずっとニコニコしながら読ませて頂きました。癒しをありがとうございます！次作も楽しみに待っておりますので、芽樹。さんのペースで頑張って下さい。応援しております。 (2019年9月19日 15時) (レス) id: af5934532f (このIDを非表示/違反報告)
芽樹。(プロフ) - まうるさん» コメントありがとうございます。ciくん沼へいらっしゃいませ！これからもciくんの魅力を伝えられるように頑張ります！ (2019年8月29日 7時) (レス) id: 4dfb0739ae (このIDを非表示/違反報告)
まうる - ciくん沼にハマってしまいましたわ.....ありがとうございます (2019年8月29日 2時) (レス) id: a48c43d4d7 (このIDを非表示/違反報告)
芽樹。(プロフ) - ソルティングさん» いえいえそんな！改めてリクエストありがとうございました。励みの言葉とても嬉しいです…！頑張ります！ (2019年7月15日 5時) (レス) id: 4dfb0739ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芽樹。 | 作成日時：2019年6月10日 20時
