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Episode 9【京本大我】 ページ23
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あれから何時間たったんだろう
夕方前に病院着いて……それから樹と一緒に待合室でずっと待ってる
ほかのメンバーにも一応連絡はしてまた何かあったら言うって言っといたんだけど…
なんもないといいな
なんて考えてるとさっき話を聞かせてもらった担当医の人や看護師さん複数がAの病室に続々と入ってる
病室の方に近づいてみるとAの心音器が警告音を鳴らしているのが耳に入った
「A……？嘘でしょ？」
どんどん心拍が落ちて言ってるのを見かねた担当医は心臓マッサージや酸素吸入などの措置をして懸命に治療している
それでもみるみる心拍は戻ってこなくて
嫌な音が耳には響いてきた
俺は何も出来ずにそれを眺めることしか出来なくて
悔しくて涙しか出なかった
1月22日20:19
Aが亡くなった
霊安室でみたAは横でいつも寝ていた時と同じ寝顔でいるから本当に亡くなったように見えない
「樹……すごい落ち着いて寝てるね」
樹「そうだな……」
「俺……幸せにできてたかな」
樹「出来てたよ…だってそうじゃないと俺が許さないから」
長い間支えてくれてありがとう
ゆっくり休んでね
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作者名：りこ | 作成日時：2020年4月22日 23時
