家族ごっこ (ページ5)

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Ⅱ ページ5

翔side

ちょっとまって

理解が追いつかない。

いやいやいやいや、こんな、こんなのってありなのかよ。

看護師「･･･いさん、櫻井さん？あの、」

翔「あ、すみません。もう一度お願いします。」

先生「はい、櫻井智也さんと櫻井静奈さんは
いわゆる植物状態で、心臓は正常に動いていますが脳に強い衝撃を受けたのが原因で…」

先生が細かく説明してくれている。

何回されてもいっしょだよ。

あ、和。和は･･･

先生「一緒にいた和也くんは怪我はしてますが脳に異常はなく、しばらくすると意識が回復すると思います。」

ほっ、

翔「ありがとうございました。」

先生「もう1つ大事なお知らせがあります。」

翔「はい。」

先生「櫻井智也さんと櫻井静奈さんはドナー登録者で、、、」

翔「はい…」

この相談も智也から聞いていた。

ドナー登録する時も智也は･･･

智也「おれ、ドナー登録するわ。」

翔「は？」

智也「だから、ドナー登録！」

翔「それは知ってるよ！いきなりどした？」

智也「まぁ、そーゆーことだから、俺にもしなんかあったらお願いね、ちゃんと臓器提供してあげてね！」

翔「なにいってんだよ笑」

智也「おれほんきだっつーの！」

翔「はいはい、分かったよ。なんかあったらな、w w w」

こんな会話がほんとになるなんて、誰もおもわねーよ。

俺達は親父しかいない家で育って、たった一人の俺達の親父も数年前病気で死んてしまった。

静奈の両親も遠くにいて今こっちに向かってるらしい

先生「まだ時間もありますし、ご家族としっかり話し合って決めて頂きたいです。」

翔「はい。」

はぁー。こんな時親父がいたらなんて言う？

ダメだ。いない人からの助言を望んだところでなんにも変わんねーよ。

でも、智也の最後の意思、かーーーー。

俺はどうすればいいんだ。