家族ごっこ (ページ14)

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心の中ページ14

※翔は33歳、和は6歳

和がうちに来てもう3年。

もう3年、でいいのかまだ3年なのか。

3年間色んなことがあって、お互い支えながら支えられながらここまできた。

和ももう小学1年生だ。

最近、友達の雅紀と一緒の野球チームに入ってもうすっかり野球少年だな。

この野球を始めるのだってながーい道のりをこえきたのだ。

～ちょっと前～

和「ただいまんごー！」

翔「おかえりんごー」

最近の櫻井家の流行り

これがない日は雅紀とケンカしたか、俺に怒られる事をして帰ってきた時だ。

意外とわかりやすい性格で、本当の事は隠せないタイプらしい

本当の事って言うのは、口では嘘を言うけど、好きだとずっとそればかりだし、嫌いだと涙目で俺に助けを求めてくる。
自分が本当に悪い事をしたと思っているときなんかは、罪悪感からなのか俺と目を合わせなかったり口をきかなかったり、我慢しきれず俺に謝りにきたりする。

そんなとこが可愛くて、もう、ねぇ、うん。

こんな思いを抱くなんて、前の俺じゃ考えられないや。

和を引き取って良かったってずっとおもってる。

年頃なのかもしれないけど、最近の和はずっと喋ってる。

久々にあった時なんて一言喋るのでも珍しいくらいの子だったのがいまじゃもう、”おしゃべりかずなり”だよ。

和「今日はー、雅紀とや･･･んーと、鬼ごした！それでー、」

こいつ、なんか隠してんな。

絶対今考えて話してるなー

和「ねぇ、聞いてる？」

翔「ん？きーてるよ、それで？」

和「それでね、雅紀が馬鹿だからね」

翔「あ、そーだ、和今日はお手紙あるの？」

和「あるー！ちょっとまってね。」

忘れるところだったわ。

たまに結構大切なお手紙とか入ってて、忘れると大変なんだよ。

昔、母さんが怒ってた意味が今は痛いほどよく分かる。

和「はい、これ！」

翔「はーい」

1枚1枚確認する。

ペラッ

翔「懐かしいなぁー、スポーツ勧誘かぁ」

和「！！」

なるほどね。

紙を見ると”少年野球”の字

翔「和、やりたいの？」

和「い、いや、別に。」

俺と目を合わせなくなった笑笑

翔「雅紀は？なんかやってるって言ってなかったっけ？」

和「そう！雅紀はね、その紙のチームに入っててね、1年生からでもいいんだって！でね、、いや、なんでもない。」

んふふ、頑張ってるな～

翔「どーした？」

和「なんでもない。」

翔「なんだよー、」

和「いーの！」

いつまで隠すつもりだー？