降谷零の好きなタイプが私と真逆な件について【降谷零】

特別番外編 降谷side ページ31

□付き合う前の話



『おはよー！あれ？今日は目の下にクマできてないんだね！』



そう言って当たり前のように公安部の所へ来るのは僕の幼馴染みのA。



彼女は交通警察でありながら運転が荒いという理由でパトロールメンバーからは外され、書類作成などの仕事しかないため、その書類を持って毎日公安部の所へやってくる。



正直コイツは俺のタイプではない。むしろ真逆と言っていいほどだ。



なのに俺は昔からAが愛おしくて仕方がない。


片想い歴は何十年にもなる、でも別にこの想いは伝える気は無い。


今のこの楽な関係も俺は気に入ってるし



何よりAには彼氏がいない。



俺は好きな子には冷たくしてしまう小学生気質のため、彼女はきっと俺を選ばない。



それで構わない




ただAが僕以外の別のヤツのものにならなければそれでいい。



誰かのものになったら耐えられないがな。



今の所は毎日暇そうだし安心だ。



だから今日も俺は彼女を愛おしく見つめる。もちろん恥ずかしいから本人にはバレない程度に。



俺の想い人は、こんな気持ちに気づきもしないだろうな



「昨日寝たからな、それに毎日クマがあるわけないだろ？馬鹿なのか？」



『ははは、ほぼ毎日クマがある人が何言ってんだか』



そうやって笑う彼女を見て思う




あぁなんて愛しいんだ。

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