悲劇という運命 8 ページ10
A「っ､､まただ､､」
200件を超えるコメントの書き込みは、ほとんどがバッシングだった。
A「､､うん。このくらい、いつものことじゃん。大丈夫だよ、きっと大丈夫。」
､､と、目を瞑って深呼吸しながら自分に言い聞かせた。
今回は個人での仕事。メンバーに心配をかけて決して悪い影響を与えるのではなくていい影響を与えたい。
いつも助けて貰っているばかりだから、私がしっかりしないと。
そう思っていると、マネージャーから送迎に来たことを知らせる電話が鳴った。
A「行ってきます」
憂鬱な気分を断ち切るように、勢いよくドアを閉めて家を出た。
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マネージャーが送迎してくれる車に乗った。
A「おはよう、今日もありがとう」
マネージャー「おはよう。今日からいよいよ撮影だな。」
A「うん。頑張らないとね笑」
マネージャー「おう。頑張れよ。俺がスタジオでしっかり初主演の様子を見といてやるよ！眠そうにしてたらこっそり隠し撮りメイキングとして撮ってやるからな笑」
A「ちょ、私眠そうにしたりしないし！というか隠し撮りはやめてよ〜笑」
マネージャー「はいはい笑 あ、」
A「ん？」
マネージャー「あんまり抱えこむなよ？」
A「うん。ありがとう。」
このマネージャーさんは、私がデビューしてからずっと陰で支えてくれてる、感謝してもしきれない人。私に寄り添ってくれて、理解してくれている人。今日だって、きっと私が憂鬱な気分だってことに気づいたから冗談ぽく話したり、励ましてくれたんだと思う。
「女だから」ということで私を差別したりしなかったのは、メンバーの他にはこの人だけだった。
A「本当にいつもありがとね」
マネージャー「なんだよ急だな(笑)」
A「ふふっ」
マネージャー「ほら(笑)、もう着くぞ」
マネージャーのためにも。ドラマ頑張ろう。そう思って私はスタジオに入った。
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作者名：なずな | 作成日時：2020年8月11日 21時
