悲劇という運命13 ページ15
Aside
次の日起きると外は大雨だった。
A「、、頑張ろう」
今日は昨日撮影が中止になった分いつもより倍の量の撮影をこなさなければならない。
スタッフ「本日は撮影が全て終わるまで解散とはなりません。第1話の放送が近づいてきているので気を引き締めて、皆さんよろしくお願いします」
A「すみません皆さん少しお時間よろしいでしょうか。昨日は身勝手な行動をとってしまい申し訳ありませんでした。今後ha、、
森川「はい、じゃあ今日の撮影始めましょうか」
突然森川さんに遮られた。森川さん初め監督や俳優、スタッフがまるで私の話をないことのようにしているようにみえた。
A(えっ、私の話聞こえなかったのかな)
だが、それが意図的であったことを知ることになる。
撮影中
監督「Aさん、いい演技だよ!これはこうしようか」
A(俳優)「ありがとうございます、了解です!」
A「監督、私のこのセリフをこう変えたいと思うのですがどうでしょう?」
監督「・・・」
A「、、?あの、監督」
監督「勝手にしろ。お前の演技なんぞ誰も期待してないわ。」
A「、、っ」
他にも。
スタッフ「ここで一旦昼休憩を挟みます。次の昼休憩後では衣装替えをしたシーンとなるので演者の皆さんは衣装の着替えをよろしくお願いします。」
衣装スタッフ「Aさん、この衣装です」
A(俳優)「どうも」
衣装スタッフさんはAさんに衣装を渡したっきりでどこかに行ってしまった。
忘れたのかな?
A「あの、私の衣装はどこでしょうか?」
衣装スタッフ「・・・」
A「ですから、私の衣装はどこに、、?」
衣装スタッフ「知らな〜い(笑)」
A「ちょっ、、」
スタッフさんは行ってしまった。
その時。
「クスクス」「ふふっ」「ざまぁ」声が周りから沢山聞こえた。
声が聞こえて来る方向を見ると、私を嘲笑っているようにしてスタッフ、俳優、監督がいた。
、、なんだろう。感じられるこの強い違和感。自分に対する強い嫌悪感、突き放されているような。自分の居場所はないと言われているような。あの頃のような。
A「、、っ」
口の中に酸っぱさを感じて撮影スタジオを飛び出した。向かった先はトイレ。
おえっ、、うっ、、
胃の中にあるものを全て出しきり、フラフラと洗面台に立った。顔色が悪く、酷い顔の自分と目を合わせた。
A「うっ、、」
涙が溢れて止まらなかった。
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作者名:なずな | 作成日時:2020年8月11日 21時