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悲劇という運命 10 ページ12

(Aside)

A「皆さん、そろそろ休憩しませんか?」

監督「、、何言ってんの?」

A「えっ、、と、1度休憩して各自気持ちを切り替えた方が良いと思います。」

スタッフ達「あーあ。やっちゃったよ。」

え?

俳優A「チッ(舌打ち)」

監督「はぁ。Aちゃんさ、主演だからって浮かれてんの?」

A「いえ、そんなつもりは、、」

監督「、、ドラマ舐めてんじゃねーよ!これだから蓮本を使うのは外れだって言ったんだよ!、、 撮影する気にもならないわ。もういい、今日の撮影は中止。」

監督はそう言って、スタジオを出て行ってしまった。

、、完全に私のせいだ。きっと呑気に「休憩」と言ってしまったから。自分何してるんだよ。

A「、、皆さん、ご迷惑をおかけして申し訳ありまs、、」

スタッフさん達、共演者の方に謝ろうとした時。

俳優A「お前、ジャニーズでたった1人の女だからってずっとチヤホヤされてきたんだろ。俺そんな奴大嫌いなんだわ。つか、今回お前がキャスティングされたのも事務所がひいきにしたからだろ。うぬぼれんな。」

A「、、、」

Aさんは私にだけ聞こえる低い声でそう言うと、どこかへ行ってしまった。

まただ。これで何回目だろう。「女だから」と言われたのは。

悔しい。とても悔しい。

でも、私は言い返せるような演技の実力もない。むしろ、世間的には2人の言ったことが正しいのかもしれない。こんな自分が情けない。

数秒間、俯いたままでいると、

森川(原作者であり、助監督)「Aちゃん。こっちに来てくれる?2人でお話しましょうか。」

A「はい。」

そう言って、森川さんにスタジオを抜けて人気のないフロアにある誰も使っていない部屋へと連れてこられた。

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作者名:なずな | 作成日時:2020年8月11日 21時

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