第１章*２話 ページ4
病院に着いてすぐ母さんは手術室に連れて行かれ、俺たちは手術室前のイスで父さんが来るのを待っていた。
父さんが来て、
父「ごめんな。怖かっただろ。ありがとう。」
と震える声で言いながら俺たちを抱きしめた。
俺は初めてこんな弱々しい父さんを見た。俺たちがいるから父さんは泣けないんだ。
だからせめて俺が支えなきゃと思ってずっと父さんの横に寄り添っていた。
いつの間にか俺はそのまま寝てしまった。
どのくらい寝たのかはわからない。お医者さんが手術室から出てくる音で目が覚めた。
父さんはすぐさまお医者さんに駆け寄り、母さんの容態を聞いた。
お医者さんは
医者「なんとか命は取り留めましたが、いつ危ない状況になるかはわかりません。」
と言い残して去っていった。
母さんが他の部屋に運ばれて俺たちもついていった。
そこは1人用の病室のようだった。母さんはいつもの優しい顔で眠っていた。
いつ死ぬかわからないなんて言われても、信じられなかった。きっと母さんのことだから、
母「びっくりした？ごめんね。もう大丈夫だよ！」
なんて優しい笑顔で言ってすぐ家に帰れると思った。
父さんはずっと悲痛な顔で母さんの手を握っていた。環と理は母さんのベットに突っ伏して涙を流しながら寝ていた。
俺は泣かない。泣けないんだ。俺は長男だからみんなが弱っている時に支えてあげなきゃ。そう思って父さんと母さんの手を包んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 340人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
琥珀 - 面白いです！！次のの更新遅くても待ってます！ (2016年9月19日 20時) (
レス) id: 644796dea0 (このIDを非表示/違反報告)
蘭華(プロフ) - 輪廻さん» お久しぶりです！いつもいつもコメントありがとうございます(´；ω；｀)ｳｯ…更新遅くなってしまい、すいません（汗）応援ありがとうございます！頑張ります！ (2016年8月31日 19時) (レス) id: 266261163a (このIDを非表示/違反報告)
輪廻 - お久しぶりです！ 八乙女社長の優しさに泣きました。 これからも頑張ってください！続き待ってます(^ ^) (2016年8月30日 23時) (レス) id: 3299528793 (このIDを非表示/違反報告)
蘭華(プロフ) - 輪廻さん» ありがとうございますううう(´；ω；｀)ｳｯ…頑張ります！ (2016年8月26日 18時) (レス) id: 266261163a (このIDを非表示/違反報告)
輪廻 - 続き楽しみにしてます！ 頑張ってください！（笑） (2016年8月26日 3時) (レス) id: 3299528793 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蘭華 | 作成日時：2016年7月11日 21時
