検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:109,879 hit

第六話 ページ8



『お久しぶりです!芥川先輩!!』


入室してきた芥川先輩にいきなり抱きついても、彼は私を引き剥がすことなどしない。
存分に久しぶりに見るその顔を眺める。


「久しいな。元気にしていたか?」


そう言って頭を撫でてくれるのが嬉しくて、じゃれつくかのように彼の胸に頭を擦り付けた。

私が気を許している人の中で1番歳の近い、兄のような存在。それが芥川先輩だ。





しばらくそうしていると、芥川先輩はやんわりと私の肩を押し、身体を離す。
少し名残惜しい。
しかし、それもすぐに消え去った。



「それで、(やつがれ)は首領に言われてここに来たのだが。詳しいことはお前に聞けと」

『あぁ、そうでした。説明しますね』



ドアの側から、自分の執務机に戻る。

椅子に座って一つ深呼吸。

意識が切り替わる。



『遊撃部隊にやって欲しいのはただ一つ。人虎を捕まえて下さい。奴には七十億の懸賞金がかけられています』

「特徴は」




疑問を呈することなく、任務を遂行する為に特徴を聞いてくる。彼のそういうところも私は好きだ。
知る必要のない情報を聞き出そうとしてくる者の相手は疲れる。




『虎の姿は白虎。人としての姿はまだ不明。ただし、虎の被害は2週間前からこっちに集中しています。そして、4日前に鶴見川で虎の目撃証言が。
今、その行動と合致する人物がいないか調査中です』

「なるほど。僕は何をすればいい?」

『今日はまだ待機です。計画書を後日提示します。…………それと、これは確実な情報ではないのですが、探偵社が人虎を探しているという噂があります。一応、心に留めておいた方がいいかと』

「探偵社というのは…」

『決まっているでしょう?───武装探偵社です』

第七話→←第五話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
100人がお気に入り
設定タグ:文スト , ポートマフィア , 原作沿い   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:安蒜 佑 | 作成日時:2020年3月11日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。