ずぶ濡れ ページ34
─公園で偶然遭遇した心操と会話していると炭酸ジュースを手にした男の子が心操の後ろから走って来るのが見えた。
子供は追いかけてくる友人を見ていて前を見ていなかった。
何か声を掛けるべきだったのかもしれない。
｢わぁっ！｣
｢うっ!?｣
予想は出来ていたが子供は心操に思いっきりぶつかってきた。
反動で前のめりになった心操に茶色い液体が頭から掛かり全身びしょ濡れだ。
Aにも少しかかったが心操が居たおかげでそこまでではない。
｢にいちゃんだっせぇー！｣
『えっと･･･心操大丈夫？』
かけた子供は自分に非があるにも関わらずゲラゲラ心操を見て笑っている。
追いかけて居たもう一人の子供も来る。
その子はこの惨事に眉を八の字にして男の子の腕を引く。
｢た、たっくんごめんなさいしないとっ･･･！｣
｢なんで？おとなのくせによけれなかったダセェコイツがわるいだろ！｣
この餓鬼･･･。
俺様思考の男の子は全く謝る気がないようだ。
Aは覚めた目で子供を見下ろす。
心操は垂れてくるジュースを拭いながら溜め息をついた。
｢･･･悪かったよ避けれなくて、でも前を確認しなかったお前はどうなんだ？｣
｢な、なんだよ説教する気か!?｣
日頃こういう事が多いのか、心操の様子に警戒したように一歩後ずさる。
｢たけるっ!!!｣
｢げっ｣
そんな時、母親らしき女性が慌てて走ってきた。
素早い流れる様な動きで母親は自分と一緒に子供2人の頭を強制で下げさせた。
｢すみませんっうちの子が！クリーニング代出します！すみません!!｣
｢おれわるくねぇ！｣
抵抗する息子を母親は往復ビンタをかます。
｢すみませんうちの馬鹿息子が！本当にごめんなさい！｣
｢ご、ごめんなさぁいっ｣
｢いえ、そんなに謝らなくても･･･｣
もう一人の子はプルプル震えて親と謝る。
物凄い勢いで謝罪を述べられ続け親子は急ぎの用事があったのか、お金を渡して去っていった。
最後まであの子供は謝罪しなかったが。
嵐のような親子だった。
その後、心操はコインランドリーに向かう。
髪は公園でざっと洗って上げていた髪は下ろされ別人のようだ。
『服買って来たよ』
｢ありがとう｣
『銭湯にでもいけば？』
｢いや、ランニングして帰る予定だったからこのままでいい｣
上半身裸の心操は服を袋から取り出す。
『ちょっと待って』
そうは言うが気になるので一緒に買ったタオルを濡らして来て心操の頬に触れる。
｢なっ｣
『拭いてあげる、大人しくしてて』
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アマドコロ(プロフ) - 46さん» コメありがとうございます！そう言ってくれると凄く嬉しいです！頑張りますっヽ(；▽；)ノ (2019年12月29日 8時) (
レス) id: b3afbd7d01 (このIDを非表示/違反報告)
46(プロフ) - いつも楽しませてもらってます！イラスト見ました！アマドコロさんが描くミニキャラ個人的に大好きです！色の塗りかたとかも、凄いです！イラストの方も、小説の方も、頑張ってください(*´ω｀*) (2019年12月29日 0時) (レス) id: 06efcbf80c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アマドコロ | 作成日時：2019年10月31日 19時
