違和感 ページ32
─｢白崎さん、俺の事誰かの代わりにしてたって言ってたよな｣
どうしても顔が見れなくて心操は俯きながら話す。
｢そう言われてどう反応すればいいのか分からなくてずっと避けてた･･･ごめん｣
白崎は何も答えない、それでも心操は最後までこの気持ちだけはと続ける。
｢こんな事があってから来るとか情けないけどさ･･･俺白崎さんとまた話したい、友達でいたい、俺自身を見て欲しいんだ･･･！｣
顔を上げて白崎を見れば顔がすぐ近くにあった、仄暗い目で瞬きもせずにじっと見つめて。
ひゅっと喉が鳴る。
先程まではいつもと変わらなく感じた、なのにこの顔は何なのか。
今まで見てきた白崎とは別物だ。
何故こんな顔をするのか、でまるで自分を敵視しているような･･･。
｢そっか、心操君そんなに気にしてたんだね。うん･･･私も酷い事言ったごめんね、仲直りしましょう？｣
白崎はその顔をすぐいつもの笑顔に戻して握手を求めてくる。
まるで何事もなかったかのように。
心操は少し躊躇うもその手を握った。
とても冷たい手だった。
学校帰りに握った手はこんなにも冷たかっただろうか･･･？
｢もうすぐで診察があるの、また今度ね心操君｣
白崎は手を離すと笑顔で出るよう諭す。
消えない違和感、拒絶と笑顔。
──心操は白崎と病室で別れた。
扉が閉まり精神的な疲労がじわりとやってくる。
もう白崎とは和解した、これからまた学校で過ごす事が出来る。
なのにこの気持ちは何なのだろう。
白崎の態度、学校との差。
自分に向けられた視線、仕草全てが違和感を感じてモヤモヤとした。
壁を感じたのだ。
心操は小さく溜め息をつくと視線を下に向けたまま歩き、数分後立ち止まる。
ポケットの中にあった筈のカードがなかったのだ、鞄、衣服の中全て探すが何処にも無い。
嫌な予感がした。
心操は慌てて白崎の病室へ戻る。
─病室の扉をノックしたが反応は無く、そのまま開けると誰もいなかった。
先程聞いた診察に行ったのか･･･？
部屋の床を見渡すとベッドの下に予想通り、カードが落ちていた。
心操はホッと息を着いて安堵する、落ちたままと言う事は白崎には見つかってはいないのだろう。
カードを拾うと扉付近からは見えないベッドの横に隠れていたゴミ箱が目に入る。
え？
一瞬目を疑った。
ゴミ箱の中には･･･
心操が先程渡した包装されたままのブーケが入っていた。
何で･･･
耳鳴りと動悸がする。
学校の白崎とぶれが大きくなっていく。
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アマドコロ(プロフ) - 46さん» コメありがとうございます！そう言ってくれると凄く嬉しいです！頑張りますっヽ(；▽；)ノ (2019年12月29日 8時) (
レス) id: b3afbd7d01 (このIDを非表示/違反報告)
46(プロフ) - いつも楽しませてもらってます！イラスト見ました！アマドコロさんが描くミニキャラ個人的に大好きです！色の塗りかたとかも、凄いです！イラストの方も、小説の方も、頑張ってください(*´ω｀*) (2019年12月29日 0時) (レス) id: 06efcbf80c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アマドコロ | 作成日時：2019年10月31日 19時
