あまりにもぎこちない ページ49
｢……参観日?｣
いつもの自室で下位吸血鬼5人が見守る中、椿はAから受け取ったプリントに目を通すと、見出しに書かれたその名前を口にした。
その様子を見て、Aはうつむき加減に『うん……』と頷く
｢へぇ、Aの学校に行っていいの?
授業の様子を見られるんだ、それは楽しみだなぁ｣
椿は上機嫌にそう言って、Aの頭を撫でる。
｢必ず行くよ｣と笑いかけると、Aはすぐさまパｯと顔をあげた。
『つばき、くるの?』
｢もちろん｣
『……そ、そっか』
Aはそれを聞いて、何故かぎこちなく視線を逸した。
｢……?
A、どうかした?｣
不審に思った椿が声を掛けると、Aは慌てて『なんでもない!』と声を上げる
『Aもたのしみにしてるねｯ!!』
彼女はそういうと、『しゅくだいしてくる!』と言ってそそくさと部屋を出て行ってしまった。
｢A……?｣
あまりにも不審すぎる。
何かあったのだろうか、椿の胸に不安が過ぎった。
｢……どうかしたんですかね｣
窓際で黙って様子を見ていた桜哉が、ポツリと呟いた。
その言葉にシャムロックも頷く。
｢どこか態度がおかしかったな｣
｢ぎこちないです……｣
続いたオトギリに、椿が｢君たちもそう思うかい?｣と尋ねた
｢学校で、何かあったのかな?｣
ヒガンも心配そうに眉をひそめた。
｢ベル、何か聞いてない?｣
｢何かってｪ?｣
突然話をふられたべルキアは訳が分からずに聞き返した。
椿は口元に袖を持っていくと溜息をつく
｢この間、Aと留守番してた時とかさ……｣
｢……別に、何も聞いてないけどｫ?｣
椿の言葉にべルキアはしばらく頭を巡らせたが、特に思い当たる節が無い。
その返事を聞いて、椿が｢そっか｣と肩を落とした。
｢何か悩みでもあるのかな……僕らに言えない事とか……｣
｢俺達に言えない悩み、ですか?｣
桜哉も眉間に皺を寄せて考えてみるが、これと言って思い付かなかった。
いつも素直な彼女の事だから、誰もこんな事になるとは予想すらしていなかった。
だから皆、戸惑いを隠せないのだ。
いつもは素っ気ない態度を取るべルキアでさえも、今はどこか落ち着かない様子だ。
｢……ちょっと、様子を見に行ってみる?｣
椿の言葉に、全員が顔を見合わせた。
満場一致で賛成したところで、問題は……
｢さて、誰が行こうか?｣
椿のその言葉に、全員の視線がべルキアに注がれたのだった。
(｢……はぁあｧア!?ボクｩｯ!?!?｣)
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暁 瑠卯@ツイ民(プロフ) - つばきゅんさん» ありがとうございます(´∀`)恐らく池のコイは養殖されていたんだと思います…… (2016年8月22日 12時) (
レス) id: d9a84170e9 (このIDを非表示/違反報告)
つばきゅん - コメント失礼します！３５０匹っていったあとのベルのツッコミが面白いと思いました！！ (2016年8月22日 12時) (レス) id: 619b453f13 (このIDを非表示/違反報告)
暁 瑠卯(プロフ) - 華南さん» いえいえｯ!!コメントをくださった上にそんな風に思ってくださって、逆にありがたいですｯ!!(//∇//) (2015年3月12日 20時) (レス) id: 8575e4e560 (このIDを非表示/違反報告)
華南(プロフ) - なんだよ……ただの激カワロリじゃないか……ちょっと椿さん夢主ちゃんについて小一時間語りまs((すいません (2015年3月12日 18時) (レス) id: cbe4b38526 (このIDを非表示/違反報告)
暁 瑠卯(プロフ) - レナレナさん» ありがとうございます!!ベルは子供とか好きなんだろうか……と考えたらなぜかツンデレにwwwこれからもよろしくお願いします(´▽｀*) (2015年3月2日 10時) (レス) id: 8575e4e560 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁 瑠卯 | 作成日時：2015年1月16日 20時
