【サーヴァンプ】うちの椿さんが小さな女の子を連れて来たんだが、どうすればいいだろうか ぱーと２ｯ!!【憂鬱組】

おさけ、こわい ページ28

※ほんのりドラマＣＤネタ注意

｢……ん?なぁ、俺の菓子知らねぇ?｣

｢桜哉の?知らないけど｣

｢ん〜｣

コンビニの袋を漁りながら桜哉が首を傾げる
自分用に買った砂糖菓子が、無いらしい


｢誰か食ったのか?まぁ、別にいいけど……
Aじゃないなら｣

『? Aはなんでダメなの〜?』

しょぼんと肩を落とすAに、桜哉は｢あ、虐めてるとかじゃなくてｯ｣と慌てる


｢あれ、ワインの入ったボンボンなんだよ。
まぁお菓子だし、子供でも平気だろうけど……一応な?｣

『わいん?』



―――その時、横の方からドスンｯと鈍い音がした


｢この馬鹿ネズミ!死ねぇえｯ!!｣

｢ぎゃあぁあｯ!?ちょ、誰ｯスかリヒトに酒飲ませたのｯ!?｣


｢あはｯ!!あははｯ、アハハハｯ!!
ほーらぁ、兄さんも飲みなよぉ〜♪｣

｢に"ゃｯ……!?
お、おい、誰か椿にワイン飲ませてねぇだろうなｯ……!?｣

ふらふらしながらロウレスを蹴るリヒト
真っ赤な顔をしながらクロに絡む椿



―――真昼の脳裏に、過去の記憶が蘇った


｢あー……やっちまった｣

桜哉も、バツが悪そうに頭を掻いた


｢だ、誰だ椿とリヒトさんにワインボンボン食べさせたのｯ!?｣

｢知らないよｫ〜、勝手に食べたんじゃないのｫ?｣

ワインには滅法弱い椿と、酒全般(お菓子でもＮＧ)なリヒト。
それを知っているこのメンバーが、わざわざ二人にそれを摂取させる筈もなく


｢A〜……んふふ〜♪｣

椿がAをぎゅうｯと抱きしめ、すりすりと擦り寄る

苦しいのか、Aは『つばき、はなして〜』と眉を下げた


『なんかおさけくさいよぉ〜』

｢!?｣

ガーンｯ!と効果音が付きそうなほどショックを受けた椿の瞳に、うるうると涙がたまる


｢う、うわぁあんｯ!!Aが僕を拒絶したぁあｯ!!反抗期だぁあｯ!!｣

『は、はんこーき?』

｢ほらｧｯ!つばきゅんが泣いちゃったじゃんかｧｯ!!｣

よしよしと椿を宥めるべルキアが、溜息をついた
酔っ払った椿は、べルキアでも扱いが大変なのだ


｢日本酒は平気なのになｧ〜。ったく桜哉ｧｯ!!
ワインボンボンなんか買うなよｫｯ!!｣

｢椿さんが俺のを勝手に食ったんだぞｯ!?｣

ぎゃいぎゃいと騒ぐ憂鬱組の間で、Aはどうしたら良いのか分からずオロオロしていた


｢A、こちらに来ますか?｣

不意に、リリイが声を掛けてくれた
Aはホッとしながら、御園とリリイの元へとかけていったのだった


(『おさけって、こわいね』)
(｢おやおや。ふふ……♪｣)

何だかんだと面倒見は良いんです→←とってもカオス

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