おっきいお兄ちゃん、初めましてッ!! ページ26
『くーちゃんだぁッ♪』
「おぉッ……!?
……びっくりした。急に飛び込むとか、向き合えね〜」
ぼふんッと飛び込んできたAを受け止めたクロが、溜息をついた
それでも、Aは『えへへ』と楽しそうに笑う
『だって、ひさしぶりなんだもんッ』
「冬に、家に遊びに来て以来だもんな」
真昼もそう言って、Aの頭をわしゃわしゃと撫でた
『うんッ!
みーくんも、リリイもひさしぶりなのッ』
「えぇ、お久しぶりですね」
「ふ、ふんッ……僕は別に、気にしてなど」
赤面してそっぽを向く御園を見て、リリイとAは顔を見合わせて笑った
―――だが、それを面白くなさそうに見ている人物が、一人。
「Aッ、兄さんのところじゃなくて、僕の所に帰っておいで」
椿が、少々不機嫌そうに腕を伸ばして言った。
「おいでおいで」と手招きされ、Aは素直に椿の腕へと収まる
「へへーん、僕のA〜♪」
そう言いながらすりすりと頬に擦り寄られて、Aが『くすぐったいよぉ』と声を上げた
「ちッ……悪魔が」
「ロリコン狐……向き合えねぇ」
「ほんと、子供相手にヤキモチ妬き過ぎなんだよな〜」
「そこそこいい大人に見えるんスけど、ねぇ」
そう話す怠惰組と強欲組に、椿は「うるさいなぁ」と口を尖らせた
「ちょっと椿さん、酔ったりしてませんよね?
酔っ払ってAに絡むとか、やめて下さいね」
「桜哉ァ、忘れたのォ?つばきゅんは、日本酒には強いんだってばァ〜」
眉をひそめた桜哉に、べルキアが口を挟む
―――そんな中、何やら大きな人影がこちらに向かってくるのが見えた
「真昼のアニキ、頼まれてたやつ持ってきたぞ〜」
「全く、この我が輩と鉄を扱き使うとはの」
「あ。鉄ッ、ヒュー!!悪いな、わざわざ」
小さな少年を肩車した青いヘアピンの大男は、ぬぼーっとした顔で真昼に袋を差し出す
その袋には、紙皿や割り箸が入っていた
『おにいちゃん、だれ?』
不思議そうに首を傾げるAに、真昼が「あ」と声を上げた
「Aは初めてだよな。こいつは、鉄とヒュー。傲慢のサーヴァンプで」
「おー……真昼のアニキが言ってた、椿んトコの子供か?」
「ちょっと、僕の隠し子みたいだからやめてくれる?千駄ヶ谷鉄」
「よろしくな」
差し出された大きな手をまじまじと見つめていたAだったが、暫くすると『うん!』と笑って握手した
(「Aが早くも心をッ……!?とられるッ!!」)
(「すぐ妬かないで下さい」)
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暁 瑠卯@ツイ民(プロフ) - つばきゅんさん» ありがとうございます(´∀`)恐らく池のコイは養殖されていたんだと思います…… (2016年8月22日 12時) (レス) id: d9a84170e9 (このIDを非表示/違反報告)
つばきゅん - コメント失礼します!350匹っていったあとのベルのツッコミが面白いと思いました!! (2016年8月22日 12時) (レス) id: 619b453f13 (このIDを非表示/違反報告)
暁 瑠卯(プロフ) - 華南さん» いえいえッ!!コメントをくださった上にそんな風に思ってくださって、逆にありがたいですッ!!(//∇//) (2015年3月12日 20時) (レス) id: 8575e4e560 (このIDを非表示/違反報告)
華南(プロフ) - なんだよ……ただの激カワロリじゃないか……ちょっと椿さん夢主ちゃんについて小一時間語りまs((すいません (2015年3月12日 18時) (レス) id: cbe4b38526 (このIDを非表示/違反報告)
暁 瑠卯(プロフ) - レナレナさん» ありがとうございます!!ベルは子供とか好きなんだろうか……と考えたらなぜかツンデレにwwwこれからもよろしくお願いします(´▽`*) (2015年3月2日 10時) (レス) id: 8575e4e560 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暁 瑠卯 | 作成日時:2015年1月16日 20時