107.伊東派と栗毛色 ページ14
原「総長!!乗ってくか!」
「原田さん!!」
キリもなく湧き出てくる浪士にいい加減疲れていた時。原田さんが私の方へパトカーを走らせてきてくれた
もちろん、早く十四郎達の所へ向かいたかったので快諾し、窓が割れているボロボロのパトカーに乗せてもらうことにする
「原田さん、悪いんだけど十四郎の所へお願い!!あ、でも今どこにいるのかな…」
原「副長ならあそこだ!任せろ!」
「さっすが!ありがとう!!」
原田さんが指さしたのは、列車の1両目と2両目に挟まれているパトカーだ
よくよく言われて見てみると、なるほど確かに銀時たちの姿が見える
その後ろには人斬り万斉と伊東の乗ったバイクが隙を狙っているかのようにそのパトカーを追っていた
とてつもない速度で原田さんは列車に車を寄せてくれる
原「これより近寄ると、伊東に気づかれる!悪いんだがここで頼まァ」
「うん、ここから列車に飛び乗るから大丈夫!」
原田さんに礼を言い、飛び移った列車は4両目。
急げば間に合う距離だ
「早く、しなくちゃ…」
一息ついて、すぐに4両目に繋がるドアを開ける
すると、1面血だらけになって倒れている隊士達の姿が数十体。
「…えっ……これ、どっち」
車内にいるということは、伊東派の隊士だろうか
全て一撃で仕留められているようで、血だらけではあるものの深い傷は1箇所しか見られない
こんな芸当が出来るのは、アイツだけ
「…!!」
ふと後ろに気配を感じた
その殺気に慌てて振り向くと、既に刀を振り下ろそうとしている隊士。
ああ、伊東派か…
落ち着いてそう思ってしまうくらいのスピードだった。間に合うはずがない。ただ、急所をはずして私が斬り殺すことは可能だったので、その為に腰の得物に手を掛ける
ザシュッ、と聞こえた音。
ただ、私の肉の斬れる音ではなく、目の前の隊士の背中が斬られた音だということに気がつくのに数秒かかった
隊「ぐっ…!!」
バタンと倒れた隊士の後ろには、栗色の毛に血塗れの隊服を纏った彼の姿。
総「おい、俺の姐さんに何してんだくそヤロー」
「そ、総悟…!!」
隊「がああ!!」
倒れた隊士の背中にトドメを刺しながらそう早口で言った総悟
その眼は明らかに瞳孔が開ききっていて、いつもとはかけ離れた姿でそこに立っていた
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えんさん(プロフ) - はにまるさん» はにまるさんコメントありがとうございます!!ま、マジですか……!!一気見してくださるなんてめちゃくちゃ嬉しいです!!!ありがとうございます!!これからも亀更新ですが頑張っていきますのでよろしくお願いします!! (2020年4月22日 3時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
はにまる - 一気見しちゃいました。とっても面白いです!お忙しい中素敵な作品をありがとうございます (2020年4月15日 10時) (レス) id: 20c0fe3fbc (このIDを非表示/違反報告)
えんさん(プロフ) - 美月さん» 美月様…同い年なのですね!!大変ですよね、この上にさらに弔事まで重なってしまって毎日ヘトヘトです…汗 なんて嬉しいことを言ってくださるんですか….!!ありがとうございます!!頑張ります! (2019年12月16日 1時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - インターンや就活準備、大変ですよね。おそらくえんさん様と同学年なのですが、私も忙しい日々の息抜きがこれを読むことになってます(^ ^)更新、楽しみにしてます!! (2019年12月15日 23時) (レス) id: c64cf7ce50 (このIDを非表示/違反報告)
えんさん(プロフ) - かっちゃんさん» かっちゃん様!お待たせしてしまい申し訳ないです!!本当にありがとうございます!(´TωT`) (2019年12月13日 15時) (レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えんさん | 作成日時:2019年12月3日 23時