61.犬猿の仲 ページ16
「…ふう…」
夜、みんなが寝静まった頃
私は疲れた体を癒すために夜風に当たっていた
屋根の上を涼しく吹き抜けていくその爽やかな風は、私の焦燥や後悔、すべてを持っていってくれてるようで少し落ち着く
銀「ここにいたのかよ」
「銀時」
あちらこちらを探し回っていたらしく、額に少し汗を滲ませた銀時が屋根の上に上がってきた
銀「いなくなったかと思った」
「そんなことしないよ、何も言わずいなくなる程非情じゃな………」
いや
そうだよね…私は何も言わないで出て行こうとしたんだ、あの時
非情…だよな
銀「お前っていつもしかめっ面してるよな」
「え？は？」
唐突にそんなことを言われるものだから素っ頓狂な声が出てしまう
しかめっ面…そんな顔していたのかな
銀「悩みなら相談に乗るぜ、俺が」
なんせ命の恩人さまさまだからな、と巫山戯たように笑う銀時
その笑顔に不覚にもドキリとしてしまう私がいた。決して恋という意味ではない。
…十四郎に、似ていたから
つくづくダメな奴だな、と自嘲する
諦めたはずなのにまだ捨てきれていないのか
高「槍どころか地球が終わりそうだな、最近のテメェの行動は」
きっとまたしかめっ面しているであろう私と、それを見て少し哀しそうになっている銀時の元にまた1人。
高杉くんがハシゴからひょこりと顔を覗かせていた
銀「あァ！？また低杉かよ、なんだよお前。俺のこと好きなの？」
高「違ェ、誰がテメェみてェな腐れ天パ好きになるかよ」
銀「んだとコラ、やんのか」
高「上等だ、今日こそテメェのその天パ全部むしってやらァ」
2人は仲が良いのか悪いのか分からない
初めて会った時からケンカばかりだったし…
そして今もそのケンカが始まりそうなので慌てて諫める
「こんなところでケンカしたら屋根ごと下に落ちるよ」
高「…あァ、そうだな。夕顔の言う通りだ銀時分かったか」
銀「何俺だけが悪いみたいになってんの？お前もだからな？」
ケンカにはならないものの、後で桂くんから聞いた話によるとどうやらこの2人は犬猿の仲みたいな…永遠のライバル、的なアレらしい
まあ小競り合いならいいのだけど。殺し合いにまで発展しそうなこともあるから困ったものだ
高「おい、夕顔」
戦場から帰ってきた後にケンカするのに疲れたのか、銀時と話すのをやめて高杉くんは真面目な顔で私の方に向き直った
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えんさん(プロフ) - ミカさん» ミカさんまたまたコメントありがとうございます！！そう言っていただけると本当に嬉しい限りです！！^^ はい！！頑張りますね！！ (2019年10月19日 2時) (
レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 続編ありがとうございます！最初から読ませてもらっていますが、もう、めっちゃ好きですｗ更新無理せず頑張ってください！！ (2019年10月17日 17時) (レス) id: ee1104400e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えんさん | 作成日時：2019年10月15日 23時
